東京家族 DVD
山田洋次監督50周年記念作品
おかしくて、かなしい。
これは、あなたの物語です。
~切なく希望に満ちたエンディングの後に込み上げるのは、「家族に会いたい」という想い~
■大切だけど煩わしい─東京で再会した家族の触れ合いとすれ違い。
半世紀のあいだ、その時代、時代の〈家族〉と向き合ってきた山田洋次監督が、いま2012年の家族を描く―
■キャストに、橋爪功 吉行和子 西村雅彦 夏川結衣 中嶋朋子 林家正蔵 妻夫木聡 蒼井優
日本映画を支え、向上させてきた実力派キャストが心をこめて演じる、愛すべき人々─
■音楽には、山田組初参加となる久石譲!
■『家族』、『幸福の黄色いハンカチ』、『息子』、『学校』シリーズ、『おとうと』、そして『男はつらいよ』シリーズと、常に日本の家族を描いてきた山田監督の最新作。
■本作のモチーフとなった、小津安二郎監督作 『東京物語』(1953年)が10年に一度世界の映画監督が選ぶ"世界一の映画"に選出!
※10年に一度、世界の映画監督358人が投票で決める最も優れた映画に『東京物語』が選出。(2012年8月2日に発表。英国映画協会発行「サイト・アンド・サウンド」誌にて。同誌は10年ごとに映画50選を発表。)
また、2013年は小津安二郎生誕110年のメモリアルイヤー。
<ストーリー>
2012年5月、瀬戸内海の小島で暮らす平山周吉と妻のとみこは、子供たちに会うために東京へやってきた。郊外で開業医を営む長男の幸一の家に、美容院を経営する長女の滋子、舞台美術の仕事をしている次男の昌次も集まり、家族は久しぶりに顔を合わせる。最初は互いを思いやるが、のんびりした生活を送ってきた両親と、都会で生きる子供たちとでは生活のリズムが違いすぎて、少しずつ溝ができていく
。そんななか周吉は同郷の友人を訪ね、断っていた酒を飲み過ぎて周囲に迷惑をかけてしまう。一方、とみこは将来が心配な昌次のアパートを訪ね、結婚を約束した紀子を紹介される。
翌朝、とみこは上機嫌で幸一の家に戻って来るが、突然倒れてしまう─。
<映像特典>
■劇場予告編・特報
※商品仕様・特典等は変更になる場合があります。
出張の機内で鑑賞した。感想は以下二点だ。
一点目。「東京物語」との相似について。
小津映画が好きな人には楽しめる作品だ。「平山」「間宮紀子」というような名前から始まり、ローアングルや風景の切り取り方等正確に小津映画へのオマージュとなっている。かつ、パロディになり下がっていないのは、監督の山田が「東京物語」のテーマをきちんと現代に翻案しているからだ。
「東京物語」のテーマは「大家族制度の崩壊と核家族化への移行」という言い方も出来るし、「現代の姨捨山」という言い方も出来る。子供たちと久しぶりの面会を楽しみにしてきた老夫婦を子供たちが善意に溢れながらも、持て余してしまう話だ。小津が描いたテーマが今なお新鮮な映画の主題として活きている点が本作の大きな見所である。子供たちと両親の間にはなんら敵対関係はなく、周囲からはむしろ羨ましがられているわけだが、そこに吹いている隙間風というものもある。子供たちは自分の家庭を持ち、そちらに忙しい。従い老いた両親を面倒見きれない。現在でもありがちな話だ。それを60年前に描き出した小津映画の先見性もあろうし、それを更に21世紀を舞台に仕立てなおした山田の手腕というものもある。
二点目。「東京物語」との相違について。
「東京物語」と大きく違う点がある。「東京物語」は小津映画の通奏低音である「父と娘」であったのに対して本作は「母と息子」の話である点だ。
「東京物語」に見られる父と娘とは笠智衆と原節子である。義理の親子である点がひねりが効いているが、小津映画は「晩春」にしても「秋刀魚の味」にしても父と娘の話が多い。一方本作では 吉行演じる母と妻夫木演じる息子との話が大きなテーマである。
老夫婦の子供たちの中で妻夫木だけが未婚であり不安定な生活を送っている。そんな妻夫木の庇護者が母の吉行だ。父の橋爪の話でも、妻夫木は母親似とのことらしい。そんな妻夫木の庇護者が吉行の死によって吉行から蒼井優に移行することが本作の第二のテーマである。吉行の死は、彼女が妻夫木の家で蒼井と会って安心したからとも読めるかもしれない。そんな「庇護の移行」は吉行の腕時計によって象徴される。吉行の腕時計が蒼井に渡される場面が本作の白眉である。そんな「母と息子」の話は山田が現代の「東京物語」に持ち込んだものであり、小津と決定的に違う点だ。
脇の俳優も良い。西村雅彦、夏川結衣、小林稔侍等、実に上手い。また杉村春子を演じた中嶋朋子は実に杉村を演じている。そのあたりも楽しかった。
山田洋次という監督は「男はつらいよ」によってある意味封印されてきた監督であったと今思う。「男はつらいよ」からある意味で解放された後の山田の作品は実に面白い。僕自身は「男はつらいよ」の大ファンであるにしても、そう思っている。
「東京物語」と本作の違いは、「東京物語」では小津監督の突き放した演出で、両親に対して冷淡な描かれ方をした長男・長女ですが、本作では、確かに自分勝手で好き勝手は言いますがどこか暖かい人間味が感じられます。
最大の違いは、本作では戦死していた次男を登場させてたこと。この次男と父親の関係は、山田監督の「息子」を連想させますし、また『出来の悪い一家の厄介者』と言う点で、やっぱり寅さんや「おとうと」の鶴瓶を思い起こさせます。父親と折り合いの悪かった末っ子が、1番の親思いであったというのは、リア王の時代からの定番ですからね(笑)。
「東北大震災」を絡めたエピソードは、語ろうとするテーマの補強ではなく、単なる蛇足のような印象さえ受けてしまうきらいが無きにしも非ず。だが、その「正直さ」が本作の魅力であることも事実です。
変わらないものはいいものだという考え方がありますが、本作はまさにそのひとつ。おそらく50年後に本作を観ても、あるいは更なるリメイクしてみても、変わらず良いと感じるに違いない。夫婦・親子・兄弟。家族間の言葉にできない微妙な距離感、機微が、絶妙なバランスで描かれている。
家族の本質とは、増えてゆくもの=未来へのつながりであり、それが今を生き、いつか去らねばならない人間の心に安心をもたらす....。というようなことを、を誰だったか高名な人が言っていましたが、まさにそのとおり。そして、いつになっても家族からは新しい発見と感動を得ることがある。それは、長年付き添った者の死の時でさえ、そうである。それを知る大人の観客たちは、西村雅彦演じる長男が、新しい家族になる次男の婚約者(蒼井優)に「君はここにいていいんだ」と叫ぶシーンが、その象徴であることを知りつつ涙を誘われてしまうのだ(苦笑)。
超名作のリメイクへの出演で、色んな意味でのプレッシャーもあったと思いますが、すべての出演者たちが素晴らしい演技をしています。
特に、長女を演じる中嶋朋子が予想外に素晴らしかった。温かい心と打算的な考えが、いとも自然に同居していて、その人間臭さが可愛らしくさえ感じられる。オリジナルの杉村春子に劣らない滋子でした。
次男役の妻夫木聡。等身大の普通の青年を実にさらりと演じてきた彼が、山下敦弘監督の「マイ・バック・ページ」で、監督の言う『極上の普通』で究まったかと思いきや、本作でさらに深まった感があります。相手役者に相対するとき、ほんのわずかな表情や動きや声や話し方のニュアンスに、彼の表現する「普通」の凄さを感じます。
橋爪功、吉行和子は、指摘するまでもなくそれぞれに味わいのあるしみじみとした演技が、ほんとうに心地よかった。 蒼井優は「部外者」であった彼女が、相手方の両親に認められるまでの軌跡。それを湿っぽくならずに、むしろ未来を切り開いていく存在として、軽やかに描いていくところに好感が持てる。まさに儲け役ですが、彼女が新たな「家族」として加わってから、物語が俄然感動的になってくる(久石譲の音楽もいい)のと相まって、作中のセリフにあるように『あんたは、いい人だ』と言われるのが実に良く似合う。
小津安二郎監督の名作「東京物語」の設定をベースに、それを現代風にアレンジし直した作品である。
原作品が戦争経験からくる悲しさをひきずった物語であるのに対し、本作品は、おおむね平和なものの問題点が多々ある中、未来への希望を込めた物語となった。
ちなみに山田洋二監督は1990年ごろにも、「息子」という題の映画を製作したことがあるが、その別バージョンというべき側面も同時に併せ持った作品である。
原作品と本作品を比較視聴してみると、両作品の相違点を嫌でも感じさせられてしまう。そこで描かれている社会の空気、そしてその中で生きている家族の個々のメンバーの言動を見比べるにつけ、急激に変化したこの60年という歳月を感じずにはいられない。
例えば、子どもたちが両親を招待する場所と、そこの様子を見比べてみるといい。
小津作品の家族は、両親を熱海の温泉に招待する。そこでは、どこかの会社の社員旅行が行われていて、深夜まで騒ぎが繰り広げられる。
しかし、本作品の家族が親たちを招待したのは、横浜のホテルのツインルームである。廊下こそ、他の客(ここでは中国人と思しき客)がホテルマンと何か話している光景があるものの、他の部屋とはコンクリートの壁で隔離され、室内は至って静かなものである。
こんなところにも、日本のこの60年間の変化は、余すところなく表れている。
今回もまた、以前の「息子」に出てきた2人の息子たちと同じく、「出来の良い兄」と「出来のいささか悪い弟」の構図となったが、前者に対してはいささか突き放して冷静かつ客観的に、後者に対しては厳しくも温かい目を注ぐという山田監督のスタンスは変わっていない(実際の山田洋二氏はむしろ前者のタイプだとは思うが、それはまた話が別)。
ちなみに、その兄弟の間にいる娘という構図も一緒であるし、兄には子供が2人いて、弟はここで結婚する相手を見つけるというのも・・・・・
冒頭にも触れたが、本作品は小津作品へのオマージュとなっていると同時に、山田作品の一つである「息子」のリメイク版としての要素も持っている。
とびぬけた名作にはなりえないかもしれないが、観てふと心和む、優しさにあふれた作品である。
私の友人がカンボジアの首都プノンペンで日本語学校の校長をしています。この作品のDVD化を待って友人宛に送付しました。生徒さんに観せて日本語学習に役立ててもらおうと... 続きを読む
原作を超える、超えない、ではなく、純粋に巨匠ならではの面白い試みだと思いました。新米の監督では予算が立たないでしょう。一昔前、ガス・ヴァン・サント監督がヒッチコッ... 続きを読む
良い映画だと思います。家族の大切さや、今の世の中には欠けてるものがこの映画にあります。人との絆って大事だと思います。
60年前の名画「東京物語」を21世紀に移植した作品。登場人物や設定に違いはあるけれども、台詞やカット割りで「東京物語」をカバーした部分が多く、「東京物語」と比較す... 続きを読む
小津の「東京物語」へのオマージュであることに変わりはないのですが、山田作品の方が「大人の」というか、リアルというか、まあ、現代風の家族を描ききっていると思います。... 続きを読む
垂直に立った構造物に人物を配する画面。フェリーニなどいろんな監督が採用し映画のなかば様式美とも言える構図。... 続きを読む
山田洋次監督が現代風にリメイクした映画だが、やはり、山田監督
の味が随所に出ていた。設定が現代なのに、小津の当時の設定を踏... 続きを読む
小津作品のオマージュと聴いていたが、現代風にアレンジして単に骨格だけ使うのかと思っていたら、物語の運びや台詞まで同じ部分があって少なからず驚いた。... 続きを読む
山田洋次作品だし、妻夫木君、蒼井優ちゃんもキャスティングだったので期待して観に行ったけど、コケた!... 続きを読む
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