フェリーニのローマ [DVD]

フェリーニのローマ [DVD]
遠い記憶とめくるめく幻想……。
巨匠フェリーニの映像世界〈ローマ〉が広がる。

ワールド・シネマ・コレクション 第1弾
“芸術の都パリとローマが生んだ映画たち―。トリュフォーが描く愛、フェリーニが描く幻想。”
リニューアル・ジャケットで新登場!


<キャスト&スタッフ>
ピーター・ゴンザレス
ブリッタ・バーンズ
ピア・デ・ドーゼス
フィオナ・フローレンス

監督:フェデリコ・フェリーニ
脚本:フェデリコ・フェリーニ/ベルナルディノ・ザッポーニ
音楽:ニーノ・ロータ

●字幕翻訳:稲田嵯裕里

<ストーリー>
幾世紀もの歴史と舞台が共存する都市ローマ。巨匠フェリーニの人生の舞台でもあり、彼の作品の舞台でもあるローマを、ドキュメンタリーともファンタジーともつかぬ独自の表現で映像化した。
少年期――物憂い冬の日に教わった歴史上のローマ
青年期――喧騒と猥雑のるつぼと化したローマ
現在――長髪のヒッピー、マキシの女たちに占領されたローマ
そして、それらを皮肉った幻想のローマ……度重なる隆盛と衰退を経て生き抜いてきたローマの底力が、ダイナミックな映像とニーノ・ロータの流麗な旋律で浮き彫りになる

<ポイント>
●1972年度キネ旬ベスト10の第2位。
●フェリーニが最もエネルギッシュに活動していた時代の傑作。
●フェリーニが愛するローマを独特の映像美で表現したファンタジー。

<特典>
●オリジナル劇場予告編

映像と音楽が観客を不思議な世界へと誘ってくれる映画です。
とりとめもなくシーンが変わるけれど、違和感を感じさせない。
まるで誰かの夢の中に迷い込んだようなそんな気分になります。
ところどころにフェリーニ監督ならではの皮肉が込められていますが、
監督の心の奥底にあるローマへの哀愁と望郷の想いを感じる映画です。

ストーリーを追おうとすると、難しく感じてしまうかもしれませんが、
この映画はただ感じればいいんだと思います。

イタリア旅行を控えている人や、ローマに興味がある人は、ぜひ観てみてください。
ローマ人の中に受け継がれている魂みたいなものを感じられるはずです。

本作では他のフェリーニ作品に通じるモチーフが多く確認できる。 
それは…故郷人々・道化師・青年時代・カトリック教会への屈折した思い・娼婦達、そして大きなお尻の女性・等々。
『映画作家とは生涯を通じていつも同じ映画を作っているのである。』 とはフェリーニと一度ならず組んだ奇才パゾリーニの言葉だが本作をみれば頷ける。 
まさに、全てのフェリーニ映画は 『ローマ』 に通じる、である。
しかし 『想像と現実に境界線を引かない(本人談)』 フェリーニである…。 本作もただの‘ノスタルジー’映画とは一線を画している。

まず、ローマについての思い出(ノスタルジー)…。
下町のオープンカフェでの夕食。猥雑なボードビル劇場。娼館の風景。 そして、なんといっても ‘故郷(リミニ)の懐かしい人々’。冒頭10分強で描かれる故郷(リミニ)の描写は、前作の 『道化師』 から続くものであり、また次作である 『アマルコルド』 に発展していく部分でもある。まさしくフェリーニの‘心’の風景だ。
(その意味でこれら三作は密接に関連している。何度も書いているのですが… 『道化師』 と 『アマルコルド』 のソフト化を是非!!!)
そして、これらの思い出のシーンに共通する感触は ‘猥雑で少しだけ悲しげだが圧倒的に優しい’ フェリーニの視線だ。

対置して描かれるのは現代のローマ(混沌)…。
環状高速道路(セット撮影!)。シエナ広場とヒッピー。地下鉄工事とフレスコ画。スペイン広場のヒッピー。街頭ボクシング。ローマ名所と暴走族。
(…特に警官に追われるヒッピーのシーン。ここでフェリーニが若者側に心を寄せているのは明らかだ)
この混沌。ここでのフェリーニの視線は‘皮肉と幻想’を混ぜ合わせたものだ。
そして…10分連続(!)で行われる教会ファッションショー。‘カトリック教会への屈折した幻想(妄想?)’の爆発。本作で最もパワーに満ちた見せ場だろう。

本作の構成は一見脈絡が無く、私的エッセイまたはローマに関するショートフィルム集といった趣ではある。 似た形式の『サテリコン』『カサノバ』『女の都』等には狂言回し(=主人公)が存在しているのに本作にはいない。 それぞれのエピソードは単純だが、(表面的には)主人公がいない分感情移入しにくい印象もある。
フェリーニはローマへの思いをまとめて‘ごった煮’にしてみせたのだ。 …本作はまさに‘フェリーニにとってのローマ’であり他のドラマは一切ない。 
本作の中盤に、若者から 『ローマなんか撮ったって意味が無い』 と言われ 『映画は理論じゃない』 と応じるフェリーニのシーンがある…。 
そう、理論じゃない。

『ローマは幻想の都だ。 ローマは処女にして雌オオカミ。 貴族にして売春婦、道化でもある…』 (ラスト近くの台詞より)

各位のレビューを参考にさせて戴き購入したので、ある程度の覚悟はできていたが、正直、私の様な凡人には理解しがたい内容だった(別に、揶揄している訳ではなく、本心から)。監督のローマに対する思いや、思い出を映像という形で表現したのだろうとは思うが、ストーリー性が皆無に近く、更に、シーンの切り替えが頻繁にあり、映画という風景を眺めている様な感じだ。

だからと言って、決して悪いとも思わない。見ていてつまらなさを感じはしない。が、残念ながら面白いとも言えない。前衛的な芸術を理解できない人間には厳しいものがあるかもしれない(これも、揶揄ではなく、本心から)。

カルト映画というカテゴリーになっているが、まさにカルト映画そのものだと思う(カルト映画=一部の映画ファンに絶大な人気のある映画(本来の意味))。

主人公がローマだ、と思えば不思議じゃない。楽しい(^-^)

なんか、変人奇人だけど、良い感性だ(^-^)

十代半ばのころに公開されたこの映画で初めてフェリーニを知った(それが果たしてよかったのかどうかはともかくとして=笑)、今なお私の中で大きな位置を占めつづけている。... 続きを読む

全ての場面に魅了されました。豪雨にたたられた地獄のような高速道路のシーンでさえも、見入ってしまいました。二回目からは、その時の気分で選んだシーンだけをチャプターメ... 続きを読む

タイトルに惹かれて買ったんですけど。アタリ!お見事!36年前の映画だなんて思えない。なのになんでこんなにスタイリッシュ←安いなーこの言葉。生々しいローマ(もしくは... 続きを読む

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