延安の娘 [DVD]

延安の娘 [DVD]
ベルリン、シカゴ、プラハ、香港…世界を涙で包んだ感動の傑作ドキュメンタリー!!
“聖地”に置き去りにされた娘は、それでも一目、実の親に逢いたかった

●規格
カラー/16:9 ビスタ/片面1層/120分/日本語字幕
音声:1.オリジナル中国語〈ドルビー・デジタル・ステレオ〉/特典:未定

●製作年・国
2002年・日本

●スタッフ
監督:池谷薫『蟻の兵隊』
撮影:福居正治『蟻の兵隊』
音楽:三宝(サン・パオ)『初恋の来た道』『故郷の香り』
編集:吉岡雅春『キッドナップ・ブルース』『キャロル』
エグゼクティブプロデューサー:北川恵、中西利夫
プロデューサー:権洋子『蟻の兵隊』

●解説
ベルリンをはじめ世界各国の映画祭で上映され、惜しみない賞賛を浴びた感動作!文化大革命が残した傷跡と、その闇に飲まれ翻弄され続ける人々に光をあてた傑作ドキュメンタリーが、待望のソフト化。
黄土高原が果てしなく続く“中国革命の聖地”、延安。その貧しい農村で育った何海霞(フー・ハイシア)は、自分を棄てた実の親を探していた。彼女の両親は、文化大革命の折に下放した紅衛兵だった。彼らの間では恋愛さえも禁じられ、違反者は“反革命罪”として処罰される時勢であったため、海霞は生まれて20日で子供のいない農家に養子に出されてしまう。黄玉嶺(ホアン・ユーリン)もまた、かつての下放青年のひとりだった。生みの親を探す海霞の協力者である彼には、国家により子供を中絶させられたという悲痛な過去があった。海霞の親探しに奔走するなか、彼は無実の罪で投獄されたという古い仲間の声に衝き動かされるように、冤罪事件の真相究明にも乗り出す。
失われたアイデンティティと、人としての尊厳を取り戻すため、封じ込められた歴史の暗部に足を踏み入れた市井の人々の苦闘を描く本作は、『蟻の兵隊』の池谷薫の初監督作。当初はNHKのハイビジョン番組として2年に渡る取材を経て制作された。170時間にも及ぶ撮影テープは、02年度芸術選奨 文部科学大臣賞を受賞した吉岡雅春が編集。人物の複雑に揺れる心理を、喜怒哀楽を絡ませ詩情豊かに切り取っている。音楽は、巨匠チャン・イーモウ監督の『初恋の来た道』や『この子を探して』などを手がけた三宝(サン・パオ)。
親子の再会、イデオロギーに翻弄された青春…30年に渡る封印を解き、忌まわしい記憶と対峙する人々の姿に心を揺さぶられる、感動の物語。

中国の文化大革命を題材にしたドキュメンタリーを日本人の監督が撮ったという珍しい作品。

毛沢東が、都市の若者の再教育のために行った「下放政策」により、北京から、600キロほど内地にある延安という何もない農村に送られた若者たち。恋愛を禁じられたなかでつい芽生えた恋により生まれた女の子(ハイシア)が、自分の両親に会いたいという気持ちで北京へ行く。

それを手助けする男(ホアン・ユーリン)が、ドキュメンタリーの進行を担っているわけだが、昔の下放政策で延安に送られ、出来心で恋が芽生え、子供を中絶させられたあげく、罰として、10年にも及ぶ労働につかされるという歴史を持つ。
ハイシアの親にあわせてあげることが、流れてしまった自分の子供への供養のつもりなのだろうか。

また、同じく、王偉という延安に住む農民の男は、下放政策でやってきた女性と知り合いになるが、強姦の罪を着せられ罰を受ける。王偉は、無実の罪を訴え、ホアン・ユーリンに、北京にいって、そのときの担当役人に会い、間違いを認めさせるように頼む。

下放政策は、文化大革命のなかのほんのひとコマにしかすぎないのだろうけれど、その歴史の波にいやおうなしに自分の青春時代を犠牲にさせられ、しかも青春の花である恋愛、人生の喜びである出産を、罪と罰の汚名によって封印された人間たちの深い悲しみを淡々と綴ったとても有意義な作品だ。

生きている自分がいる。
産んだ者がいる。
それは 親。
その親に 会いたいと思う。
文革の「下方」方針は無謀であった。
思春期の若者達は北京から農村地帯へ学ぶために下方させられた。
男女の恋愛は禁忌であった。
しかし、子どもが生まれた。
女の子。
養女としてその地の大人達は育てた。
養女は 真実を知った。
親に会いたい。
北京に行くことを許した村の長老
父と会う
母と会う
いったい 文革とは何であったのか。
文革世代もすでに五十才を越えている。
こんな映画作りがあるのかと思った。
ドキュメントの 集成と編集で物語ができあがる。
この作品は 何回も観て、そしてたびたび泣いてしまった。
一度 ご覧あれ。
わが人生を おもいきり ふりかえさせ 他国の同世代の者たちの苦を想像させる。
「むすめ」として 自分を位置づけ 親に会いたいといった 女性の迫力に負ける。
文革の「下方」指示がいかなるものであったのか その実態を知る。
それにしても この作品をつくった池谷薫 監督には 頭が下がる。
すばらしき 映画なり。
必見。

ほほ同時に見た「蟻の兵隊」では,現場の音が強すぎて私のような軽度の難聴者にとっては聞きづらいシーンが何箇所かありました。
本作は日本人監督によって撮影された日本映画でありながら,全編中国語で,会話にはすべて字幕がついていますので,現場音を生かしたドキュメンタリー独特の臨場感を楽しむことが出来ました。

舞台は,中国革命の聖地で,抗日拠点といわれる“延安”です。
文化大革命時代には都会から多くの子ども達が「再教育」のため貧村に下放されましたが,本作では,北京から延安に下放された当時の男の子と女の子が,どうこうなってしまい,女の子が人知れず女の子を出産,産まれた子は現地の農民に預けられますが,その後,養父母に実子が産まれるとほとんど面倒を見て貰えなくなくなります。
やがて彼女は成人し,家族を持ち,息子を産みますが,どうしても実の父母に会いたいという想いが高まり,20数年を経て,実際の父親,母親を探すというお話しです。

北京オリンピックも何とか無事に終わり,今日はパラリンピックの最終日,中国はこれで晴れて先進国の仲間入りといきたいところでしょうが,現実にはこのような“宿題”が全国に残っているんだろうと思います

同じカテゴリにある他の記事

超次元の成功法則~私たちは一体全体何を知っているというの!?~What the Bleep Do We Know [DVD]
フード・インク [DVD]
BIGBANG 1st DOCUMENTARY DVD
幻のサメを探せ~秘境 東京海底谷~ [DVD]
戦時下のスクリーン 発掘された国策映画 [DVD]
エディット・ピアフ コンサート&ドキュメンタリー [DVD]
UVERworld DOCUMENTARY THE SONG [DVD]
ミツバチの羽音と地球の回転 [DVD]
DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]
KBS 新年ドキュメンタリー <新 韓流の中心! 僕はチャン・グンソク> [DVD]
ドキュメンタリー『楽園の暗影〜ヒトラーからハリウッドへ逃れた人々』 ピーター・ローゼン監督
BBC海洋ドキュメンタリー “ブルー・オデッセイ”シリーズ マリン・アドベンチャー [DVD]
NHKスペシャル 日本国憲法 誕生 [DVD]
DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る スペシャル・エディション(Blu-ray2枚組)
『スペシャルドラマ 坂の上の雲』関連ドキュメンタリー 贈られた言葉・拝啓 秋山校長殿・子規と律 DVD−BOX
「ドキュメント オブ アリスXI」DVD(2枚組)
Thrive スライヴ ドキュメンタリー映画
ももクロChan DVD ?Momoiro Clover Channnel? 決戦は金曜ごご6時! (通常版)
民族の祭典【淀川長治解説映像付き】 [DVD]
アンジェラ・アキ Concert Tour 2009 “ANSWER”ドキュメンタリー&ライブ [DVD]