Tchaikovsky Gala [Blu-ray] [Import]

Tchaikovsky Gala [Blu-ray] [Import]


このページではリージョンコード1とかかれてますが、パッケージではフリーとかかれています。日本製の機器で普通に観れました。

イタリアのミラノ・スカラ座のガラ公演の映像です。
撮影されたのは2007年なので新しい映像で画像も綺麗です。
海外のものなので心配していたメニューなどのオーサリングもしっかりしていて満足です。

「チャイコフスキー・ガラ」
白鳥の湖、眠れる森の美女、くるみ割り人形からの抜粋ですが、面白いのは、それぞれを別々にしないで全部一緒にしてしまった演出が珍しいし、面白かったです。

白鳥の湖の第3幕(王子の結婚相手を選ぶパーティーの場です)
花嫁候補のお姫さまの踊り、フラメンコやマズルカ、チャルダッシュといった各国のキャラクテール・ダンスが演じられる中、ファンファーレとともにオーロラ姫と4人の王子が入場してきてローズアダージョを踊ったり、金平糖の精と王子が入場してきてパ・ド・ドゥを踊ったり
まるで眠りの森の美女の第3幕で、おとぎ話のキャラクターが次々出てくるような感じでガラが進行します。フロリナ姫と青い鳥も現れます。

最後はもちろん黒鳥と王子のパ・ド・ドゥです。
(スカラ座は日本で定番のあの曲ではなく、チョイコフスキー・パ・ド・ドゥでよく知られているほうの曲で黒鳥のパ・ド・ドゥを踊ります)

黒鳥を演じるポリーナ・セミオノワの鋭い視線が印象的でした。
王子はロベルト・ボッレ。まさに王子様。安定した踊りです。

最後のカーテンコールは主演ダンサーがみんな黒いドレスとタキシードで登場します。
とても華やかです。

他にもジャケットの表紙に名前がクレジットされているバレリーナがいますが、バレエは習っているものの、私はそこまでダンサーに詳しくないのでポリーナ・セミオノワとロベルト・ボッレしか知らなかったです。

ボーナス映像ではステージの裏方さんたちの仕事っぷりや、劇場のセットの裏側なんかも写されていました。他にはダンサーのレッスン風景、舞台でのリハーサル風景。オーケストラの方達の自主練なんかもチラっと映ります。普段見えない部分なので、とても興味深かったです。

デアゴスティーニが出す予定なので(来年あたり?)待てば良かったのですが、スカラ座ということで普通に買いました。やはりボッレのバレエは最高です。
他の方も書かれていますがチャイコフスキーの3大バレエを一つの演目として編成して上演されています。ですが、やはり「白鳥の湖」3幕がメインで舞台は進みます。「眠り」「くるみ〜」は見所を抜粋です。
「白鳥の湖」はザハロワが客演した“ブルメステイル版”で上演しているのでこの演出が好きな私にとってはとても嬉しいものです。

DVDの編成としては(ここで書く前回=ザハロワの客演時のことです)
・白鳥の湖 第2幕よりパ・ド・ドゥの演奏でイタリアの街並み、ダンサーの舞台裏でのウォーミングアップが映されています。
・白鳥の湖 プロローグ おそらくオデットはセミオノワだと思います。白鳥にされる場面です。
・白鳥の湖 第3幕 道化師の踊り、花嫁候補の踊り、ロットバルトの登場、スペインの踊りです。
道化師は前回のステラが青い鳥をしているので、別のダンサーですがこの方も上手い踊りです。花嫁候補は同じだと思うのですが。頭のベールが前回ではピルエットなどの回転の時にかなりヒラヒラしていましたので顔までベールがかかる踊り手さんもいたためか、今回は改良?して留めています。王妃・ロットバルトは同じ方です。ロットバルトは今回は頬にピンクのメークをしていないので威厳が半分のような・・・。前より髪を伸ばしていて少し顔が痩せています。ちょっと老けたな〜。
スペインの女性も変わっています。綺麗な方ですが前の方のほうが、フラメンコの表現や威圧的な雰囲気の出し方が上手かったような気がします。ちょっと物足りなさが残ります。

・眠れる森の美女 ファンファーレが鳴って、ローズアダージョです。「白鳥の湖」の王妃様がそのまま舞台に座って観ているので、オーロラの王妃役も兼ねているらしくバラの花を受け取ります。
4人の王子はそれぞれ各国の特徴を揃えた衣装となっていて分かりやすくしてあります。
・白鳥の湖 ナポリの踊り 前回と同じバレリーナの方々です。

・くるみ割り人形 グラン・パ・ド・ドゥ サイダコヴァもサヴコビクもとても息が合っています。特に、くるみ割りの王子を踊ったサブコビックは雰囲気があります。必見に入りますがボッレとは比較は・・・。
・白鳥の湖 ハンガリーの踊り ダンサーが変わっていましたが、上手かったです。
「ジゼル」でヒラリオンをした(え〜と・・・)方が向かって右側で踊っています。懐かしい。
ちょっと年齢?のせいか、「前髪」が寂しくなっています。今度は沢山映してもらっています。
※この方の「黒鳥」での控えを観られた方、気付きました?ザハロワに視線が全て動いていますよ。
・眠れる森の美女 青い鳥とフロリナ王女 ファンファーレの後にロットバルトが舞台袖から連れて来ます。イタリアで人気のステラが青い鳥で出演しています。青い鳥の衣装はレオタードに羽のような飾りの衣装が多数を占めますが、ステラの衣装は貴族のような感じです。やっぱり人気があるだけに上手いです。
キャラクテールなだけに身長が惜しいですが、最後のカーテンコールでタキシードの時はとても男前です。

・白鳥の湖 ポーランドの踊り ダンサーが少し変更になっています。振付もちょっと変わっていました。
また、オディールが中盤で登場しますが、ステップは控えめな感じです。
・白鳥の湖 黒鳥のグラン・パ・ド・ドゥ 振付はほとんどザハロワと変わっていません。黒鳥を踊ったセミオノワは筋肉質のせいか、力強い黒鳥という印象です。目つきも怖いので、ザハロワのような小悪魔的な
可愛らしさはなく「悪女」というイメージを受けました。ボッレとのダイブから回転してのフィッシュまでがボッレも回しづらそうに見えました。よく観ていたら、セミオノワが足を下に「だら〜ん」としているのが原因なのかスマートではありません。身長の関係もあるかも知れませんが。
ザハロワが手先・爪先まで神経を研ぎ澄まして踊っていましたが、セミオノワは上手いかな、程度です。
アダージョの最後のボッレの手を自分に引き寄せる部分も、「普通」に終わらせていました。
ボッレのソロもザハロワの時にはラストで思いっきり反ってくれたのに、今回は正面で座って終わりでした。私の勝手な想像かもしれませんが、ザハロワの時には全力で回転をして素晴らしいフニッシュだったのに、セミオノワのときには半回転回れる余裕を残して真正面でのフィニッシュでした・・・。
セミオノワのヴァリエーションで、まず気になるのがアティチュードから入る部分ですが、なぜあそこまで上半身を前倒しにして踊るのか???中盤の両手首を「くねっ」と曲げる所作が綺麗ではありません。
練習のときに「鏡を見て調整しなかったのかな?」と感じました。
最後のフェッテでは、途中が曲と合わなくなって終わりにはかなり左前まで移動していました。なので、終盤でボッレが回転を支えて止めますが、ボッレ自身が少し移動して「どこで支えよう」みたいな印象を受けました。当然、ザハロワで目の肥えたイタリア観客からフェッテへの拍手はありませんでした。
バレエの上演はここから王子が裏切られる場面で終わりです。演出が少し変えてありました。
ロットバルトと一緒にオディールも「窓を見よ」という振付です。振付の意向が加えられたのでしょうか。
王子の騙された悔しさは80%程度に下げられており、王妃とのやり取りも速く、道化師を放り投げて去っていきます。王妃も王子のあとを追いかけます。残された道化師が「やれやれ」というポーズです。
実は王妃様は、ザハロワの「ジゼル」でバチルド姫をされています。とても美人な方です。

・乾杯の踊りの曲に合わせて、出演者が次々と登場してきます。メインのダンサーはタキシードと黒いイヴニングドレスです。クリスマスか年末なのでワインが出されてダンサー達が舞台上で乾杯します。
タキシードのボッレはとても素敵で、そのまま淑女とワルツを踊って欲しいと感じました。
オーラがあって気品のある方は何を着ても似合いますね。羨ましいものです。持って生まれたものです。

特典映像が31分ついています。ダンサーの練習風景や街並み、大道具の準備など様々な映像が出てきます。今回では出演のない「白鳥の湖」の白鳥の練習なども盛り込まれているので、ザハロワの時の練習風景も混ぜたのではないかと思います。仲良し組が四羽を楽しそうに練習していました。
実は、ステージ映像も好きですが、日頃のレッスン風景・裏方の仕事・芸術監督・主役のコメントが聞くのが大好きなんです。みなさん、出番まで必死にストレッチをこなされています。
ずっと鑑賞して思うのは、珍しく女性バレリーナより男性ダンサーのほうが上手いバレエ団ということ。

指揮者はデビット・コールマンです。ジゼルの時より老けたな〜と思いました。演奏出来は・・・・。
客演のポリーナ・セミオノワですが、ボリショイ学校卒業の頃に、マラーホフに見出されてベルリン国立バレエ団に呼ばれ「マラーホフの秘蔵っ子」として名前を知られました。呼ばれてすぐに「くるみ割り人形」をマラーホフと踊り、ダンスマガジンの表紙も飾ったことがあります。タン・ヤンヤンと同じく布地のポワントだったのでよく覚えています。そのときは可愛かったのに。ドイツに移籍すると、ロシア人でも変わってしまうのでしょうか。。。マラーホフみたいに。またドイツの「白鳥の湖」なら違う踊りだったのかも
知れませんね。母は「インド人?」とまで言っていました。いえいえ・・・インド人なら名前が複雑。。。

なので、少なからず期待していたんですが・・・・。世界的ダンサーのボッレと組むんだし・・・。
黒鳥だけを観たので何ともいえませんが、上手くこなしたのでしょうが何も「感動」というものが伝わってきません。王子を虜にする役目なので踊り以外で魅せることを知って欲しいです。品も少なめです。
悪魔の娘という正体をさらけ出してから「品のなさ」を出していって欲しいと思いました。
ザハロワは「白鳥」も「ジゼル」も客席の奥まで届くような大きな演技と踊りでした。
バレエは言葉でなく踊りと表情などが全ての表現に値するので、少し小さく纏まりすぎた感があります。
散散なコメントですみません。
この後に、「ザハロワ」を見ました。なので、星4個です。

ちなみに、ザハロワは昨年2月17日に「アンナ」ちゃんという女の子を出産されました。自分で面倒を見るというのが彼女の信念だそうで、かならず公演先には連れて行くとのこと。原発事故がなければ日本公演にも来てくれていたでしょうが、仕方ありませんね。私が母親でも同じ判断をすると思います。
ですが、この2012年2月〜再びミラノスカラ座で「ジゼル」の予定らしいので、ボッレとおそらく組む
のではないかと感じます。きっとボッレにも「アンナ」ちゃんをお披露目するのでしょうね。

同じカテゴリにある他の記事

ラブシック [DVD]
女の一生 [DVD]
D.Gray-man 2nd stage 01 【完全生産限定版】 [DVD]
頭文字[イニシャル]D DVD-BOX II
国立コメディ・フランセーズ モリエール・コレクション DVD-BOX <赤 Rouge>
上野水香&マルティネズ 東京バレエ団「白鳥の湖」(全幕) [DVD]
Handel: Acis and Galatea [Blu-ray] [Import]
(新橋芸妓総出演 思い出の名舞台) 東をどり[DVD]
白鳥の湖 [DVD]
SSDS 2010 魅惑の診察会 [DVD]
神様ヘルプ!通常版 [DVD]
秘密の花園 [DVD]
天使たちのコンサート1 「パキータ」「ショパニアーナ」「くるみ割り人形」より [DVD]
バーン・ザ・フロア 【ユニバーサル・ミュージックDVDコレクション】
ストリートダンス 2 on 2 バトル 日本代表決定戦 JUSTE DEBOUT JAPON 2010 ~OLD SKOOL/POPPIN’・LOCKIN’~ [DVD]
大川良太郎 劇団九州男 [DVD]
レハール:オペレッタ「メリー・ウィドウ」 [DVD]
60・70年代のソウル・ステップとソウル・ダンス version.B [DVD]
ジュセッペ・ヴェルディ:歌劇「ファルスタッフ」[DVD]
アロンゾ・キング - ラインズ・バレエ[DVD]