<あの頃映画> 拝啓天皇陛下様 [DVD]

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「あの頃映画 松竹DVDコレクション 第2シリーズ」 対象。お求めやすい価格2,800円(税抜)で登場!


渥美清の笑いと涙の異色作! 日本人なら誰もが笑い涙する人情喜劇の決定版

山田正助(渥美清)は物心もつかぬうちに両親と死別した。腹いっぱい三度のオマンマにありつける上、俸給までもらえる軍隊は、正助にとって『天国』だった。意地悪な上官のイビリも問題ではない。昭和7年大演習の折、正助は天皇陛下の「実物」を見た。この日から正助は天皇陛下が大好きになる。戦争が終るという噂が巷に流れ出すと、正助は『天国』から送り出されまいと、自分一人くらいは軍隊に残してくださいと手紙を書き始めた。「ハイケイ天ノウヘイカサマ…」

私の好きな名画の中でも、開始わずか10秒で惹き込まれた名画も珍しく、消灯喇叭
(ラッパ)の意味が分かれば瞬時にのめり込む、野村芳太郎名監督の憎いイントロだ。

ちなみに現在では少々難解になってしまった、しかしこれが分かればさらに面白くなる、
劇中での軍隊用語の解説をば…

1)処置なし=渥美清さん演じる、主人公ヤマショウが最も多用する軍隊用語で、
手の施しようがない…即ち「お手上げ」の意。

2)員数を揃える=いんずうをそろえる=日本軍では備品一個でも無くすと連帯責任に
問われるので、他の部隊から備品を失敬(盗んで)して、帳尻を合わせる事。ヤマショウの
陸軍式制帽が盗まれた時に、ムネさんが二等兵(初年兵)であろう「入っております!」の
弁に、「自分と同じ新兵なら、怒られないから問題なし!!」と厠からこれを奪取して
ムネさんは員数を揃え事なきを得た。

3)徴発=ちょうはつ=敵から物資を略奪して自軍に用いる事で、なんとヤマショウは
ムネさん夫婦に良かれと思えど、絶対禁忌の場所から鶏を徴発したので、ムネさんは
激怒した。

類似用語に「鹵獲(ろかく)」=「分捕り品(ぶんどりひん)」=敵からの略奪品があるが、
これは銃器から戦車に至るまで様々で、兵舎内での「員数」とは意味合いが異なる。

なお、余談ではあるがどんな歴戦の勇士でも必ず無くすのが、ただはめ込んでいる
だけの、三八式歩兵銃の照星覆い(フロントサイトカバー)であるが、兵舎の新兵は
員数が揃わなくなるので殴られても、実戦では無くして当然なので、誰もお咎めは
なしだった。事実、現時点で入手できる合法品の無可動実銃の三八式で、照星覆いが
付いている現物を見た事がない。

これらの意味が分からないと、この名画の意味合いも若干薄れる。むろん、これごとき
分からずとて、十二分に愉しめる名画であることには変わりなし。

ちなみに私の師匠ですら、とある場面で「なぜ腕だけ焼いているの?」と聞かれたが、
誰でも戦友は荼毘に伏したい。しかし肝心の薪もなく、骨にしたところで骨壺など
とてもではないが祖国へは運べない。せめて一片の骨、それが爪、髪の毛…最後は
戦地の砂や戦友の名前を書いた紙片に代わり、それが遺骨と言う惨状であった。

これらが分かるとより一層この作品への理解度も深まる。他にも清廉恪勤な
柿内二等兵や、人道に篤い中助殿と言う、名脇役もこの名画の見せ所だ。

しかし個人的にはこの作品の真骨頂は【敵役(かたきやく)はいても悪人不在】と言った、
日本人ならではの「聖徳太子の【和】の心」で、ゆったりとした気持ちで観る事が出来る
名画…これに尽きるのではないだろうか? 例えば東野英治郎さんの初期の水戸黄門で、
ビデオはなくとも小用やお台所で5分ぐらいはテレビから目を離していても、黄門さまに
限って死ぬ事はないから安心して観る事が出来た。しかし歴代黄門も混迷期では派手な
爆破シーンで黄門さまに生命の危機が訪れ、一気に面白くなくなり黄門さまは終焉を
迎えた。その黄門さまこそ他あらん、憎めぬ敵役の原二年兵殿だったのに…

そうならずに渥美清節大炸裂で、笑いあり、郷愁あり、涙ありの名画なのである!!
これは文句なしに★5つ…やや、待てよ。たったの1個かな? だって初年兵は★1個に
決まっておりますし、それ以前に「星の数よりメンコの数」な性格の、立身出世より
軍隊生活を謳歌する、欲得勘定がない根っからの善人で、自由奔放なヤマショウの
事ですからね。

何より嬉しかったのがこのDVDは長年廃盤で、マーケットプレイス市場でも価格高騰で
入手困難な状況でしたゆえ、これこそまさに吉報でした。やはり★10個に訂正です!!

渥美清さん始め俳優の皆さんの演技が大変すばらしかったです。
中隊長の人徳や戦友との友情など、泣かせる要素も盛りだくさんで
した。
が、いくつか気になる点もあります。

タイトルの天皇陛下に関しては、映画の前半では何度か言及されて
おり、ある程度は重要な意味を持っていましたが、後半はほとんど
触れられていません。
せっかく天皇陛下に宛てた手紙という面白いテーマを掲げたのに、
ほとんど活用できていないのが残念です。
また、映画を見る前は主人公が戦死するものとばかり思っていたの
で、戦争とは関係ないかたちで最期を迎えるのは意外でした。
しかもそれで天皇陛下の最後の赤子が死にましたと言われるのには
違和感をおぼえました。
結局テーマがしぼりきれてないかな、というのが率直な感想です。

しかし、少なくとも単純な反戦映画ではないことは確かです。
むしろ反戦的メッセージは皆無と言っていいでしょう。
イデオロギー臭の無い映画なので安心して見ることができます。

今時こんな映画に共感する人間がいるのかと思ったが、結構高い評価なので驚く。軍隊へ行ってこれと
同じ様な体験をされてきた方なら、心から笑い、泣きも出来ようが、そんな体験の無い私にはどっちつかずの
ボンクラ映画にしか見えない。

おそらく推察するに文字もろくすっぽ書けない男の報われない生活とペーソスを描きたかったのだろうが、
喜劇寄りになりすぎて、まるで伝わってこない。かと言って笑えるのかというとそうでもない。ただ前時代的な
軍隊の規律と慣習が不快に感じられるだけである。渥美清の演技が悪い訳ではないので、脚本と演出が劣悪
なのだろう。

反戦に傾く訳でもなく、渥美の言動を見ていると軍隊は良い所だと言っている様にも受け取れる。除隊を
拒否するような男がホントに居たのであろうか? 監督はシリアスにしろコメディーにしろ、軍隊を取り扱う
場合にはもっと真剣に取り組んでもらいたい。今まで観た中では渥美の最低作。

やりとりは的確で迅速でした。  内容もほぼ満足でした。

また利用します。

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