精神 [DVD]
こころの傷に特効薬、ありますか?
世界の映画祭で次々と受賞し、日本公開時には異例のロングランを記録した話題作。
『選挙』で世界を沸かせた想田和弘監督が、再びタブーに挑戦。カメラがじっと目を凝らす。固く閉ざされていた精神科の扉が開く!「こころの病」と向き合う人々がおりなす悲喜こもごもをモザイクなしで鮮烈に描いたドキュメンタリー。
STORY
「正気」とは?「狂気」とは?
外来の精神科診療所「こらーる岡山」に集う様々な患者たち。病気に苦しみ自殺未遂を繰り返す人もいれば、病気とつき合いながら、哲学や信仰、芸術を深めていく人もいる。涙あり、笑いあり、母がいて、子がいて、孤独と出会いがある。そこには社会の縮図が見える。代表である山本昌知医師のモットーは、「病気ではなく人を看る」、「本人の話に耳を傾ける」、「人薬(ひとぐすり)」。『精神は』診療所の世界をつぶさに観察。「正気」と「狂気」の境界線を問い直すと同時に、心の傷はどうしたら癒されるのか、正面から問いかける。
INTRODUCTION
想田和弘監督による観察映画題2弾!
監督は、ニューヨーク在住の映画作家・想田和弘。前作『選挙』に続き、ナレーション・説明・音楽一切なしで、観客が自由に考え、解釈できる作品を完成。「被写体にモザイクをかけると、偏見やタブーをかえって助長する」と考え、素顔で映画に出てくれる患者のみにカメラを向け、人間として鮮烈に描き出すことに成功した。
「紙に四角を描いて、その上に丸を3つ、バランスよく描いてください」
と山本先生が授業で言う。
生徒である看護師たちは(そして視聴者も)自分のイメージを紙に描く。
結果、それぞれ描いた四角と丸の組み合わせはバラバラで、驚かされる。
このようなコミュニケーションの齟齬を重ねて、私たちは日々暮らしている。
伝えたはずなのに、伝わらない。理解したつもりでも、わかっていない。
そして、精神障害はその齟齬と同じ地平にあることを、この実験が伝える。
伝えることは難しい。
だからといってその解決は伝えられない人に伝える技術を伸ばす訓練をすることではなく、
聞く人々が、伝えたい人の声を丁寧に聞くことからはじめなければならない。
語り手ではなく聞き手の姿勢、伝える人ではなく、聞く人のコミュニケーション、そこにこの映画の一つの主題がある。
どうせ伝わらないと諦めている人の声に耳を澄ませる。
精神障害は、私たちの隣人であり、私たちの心の一部である。
患者たちの、言葉は一つ一つが不安定だけれど、
四角と丸の図が多様であるように、理解の齟齬とその積み重ねが、コミュニケーションの豊かさを生む。
齟齬や誤解、不安定さがもたらすコミュニケーションの豊かさを楽しむ、そこから少しだけ気持ちが明るくなったり、不安が楽になったりする。
正確さ、誤解のなさ、一貫性、そんな窮屈なコミュニケーションから一歩進んでみる映画です。
いったい...彼らはなにを語っているのだろうか。
これが、精神を病んだ人間の語りなのだろうか...
カメラを前に、
子どもを死なせてしまったことを、かみしめながら語る女性。
服用している薬ひとつひとつについて説明しながら、
「これは、人が飲む量じゃありません」、と語る女性。
...
「この先生は、自分ひとりのために名古屋まで来てくれた」、と語る男性。
だから、...
「私が頼れるのは、この先生しかいない」...、ではないのです。
「私は、この先生に恩がある」...、なのです。
この言葉は、自分の足でしっかり立っている人間からしかでてこないんです。
カメラの前に出られる状態、語れる状態だった...、たしかにそのとおりです。
しかし、この状態が『ある』のです。まちがいなく、ここに『ある』のです。
...レビュー?
私のレビューよりも、特典映像の中で 彼らが語る言葉...
これを上まわるレビューは、書き得ないでしょう。
あえて、レビューを続けるとしたら... あと、ふたつ。
特典映像の想田監督の言葉。
「昨日(試写会を)観ていただいた方も、途中で帰られた方も、こられなかった方も
いらっしゃいます。<それぞれ>の方から、感想を聴かせていただけたらと思います」
この問いかけは、なにげなくやその場の雰囲気からは、出てこないんです。
この問いかけの深さを、感じてください。
もうひとつは、
特典映像で、山本先生が健常者の若者の相談に応えた言葉です。
・相手がどう思うかよりも、あなた自身がどうしたいのかです。
・3+3=7になってしまう。それはおかしい、それはまちがっている...ではなく、
どうしてそうなるのかを、その人に聴いてみることです。
この言葉もまた、とてもとても深いのです。
健常者とは、なに者のことなのか?
正気とは?、狂気とは?
しっかりと『人間』と向き合わせてくれる、ずっしりした 観察映画 です。
普通の人間としての精神障害者たちの喜怒哀楽が丹念に描かれています。
さまざまな苦しみを背負ったひとたち。
子供を殺めてしまったひと、
体を売って暮らしていたひと、
エリートコースから外れてしまったひと・・・・・・。
彼らの心の苦しみを映像化することを目指していますが、
表面的にのみしか成功していないといえます。
しかし、失敗しているわけでもないんです。
精神障害者は表面的にすらあつかわれてこなかったのですから。
そういう意味で画期的な映画です。
この映画を観て精神障害者の存在に少しだけ気づいてください。
少し気づいたら、たくさんのことを学べるきっかけになるかもしれません。
この映画に出てくる良心的な医師や診療所、施設というのは全国的には非常にまれなものです。
このような施設の存在を知ったら、
自分の利用している施設の貧弱さに気づいて嘆きたくなる精神障害者も多くいるでしょう。
私もその中の一人です。
しかし、同時にこのようなハッピーな施設は存在し得る、
有り得ないことじゃないという希望も湧いてきます。
この作品を全くの他人事として観ずに、
自分の内にある苦しみとリンクさせて観ると、
その苦しみが少し軽くなるかもしれません。
そんな豊かさがこの作品のいたるところに在ります。
今まで観たドキュメンタリー映画で、
この作品ほど撮る側と撮られる側の関係の強さを感じさせるものはありませんでした。
社会的に大きな意味を持った作品と言えるのではないでしょうか。
岡山の精神病院「こらーる岡山」に密着した想田和弘監督のドキュメンタリー映画。... 続きを読む
精神病ー いまは神経症と言うのだろうか、心の病に苦しむ人達とそれを治療しようとする診療所の先生、および職をサポートする人々のドキュメンタリー。... 続きを読む
見終わったあとに、これはなんてタイトルだっけ?と思うくらい。
不思議な感覚でした。普通に苦悩している人たちの“語り”が画面から流れていて…... 続きを読む
出演された患者さんの言われる通り、苦しんでるシーンを撮った方が良かったと思います。僕自身も精神患者で、同じ人達と話す事が多いです。デイケアという活動の場所でも、「... 続きを読む
撮影の手法の良し悪しではない。
作品の訴求力は
何を撮ったかによることが、よく分かる。
人の為に善いことと書いて偽善
公開されたときには、従来とは異なる精神障害者の描き方であること、海外受賞作であること、そのふたつで見たいと思いながら見逃していた作品。... 続きを読む
ミシェル・フーコーは、『狂気の歴史』「序章」で次のように述べている。... 続きを読む
以前「選挙」を撮られた監督さんです。
独特な時間の流れ、穏やかな緊迫感はあいかわらずです。... 続きを読む
じっとカメラを向けているその先に、さまざまな人の姿が映っている。... 続きを読む
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