白い恋人たち Blu-ray

白い恋人たち Blu-ray
"雪と氷の祭典"をテーマにドキュメンタリーの枠を超えた映像と音楽の詩。
スポーツ・ドキュメンタリー映画の傑作! 待望のブルーレイ化。

1968年フランスのグルノーブルにて行われた冬季オリンピックの記録映画。記録映画にとどまらない芸術性の高い作品で、フランシス・レイの担当したメインテーマはフランス映画のサントラを代表する名曲としても知られる。
1968年2月6日から18日まで、フランス南東部イゼール県の県庁所在地グルノーブルで催された、第10回冬季オリンピック。現場に乗り込んだクロード・ルルーシュとフランソワ・レシャンバックら総勢八名のカメラマンは、オリンピック競技とその周辺の出来事を等しくフィルムに収めた。
この「フランスの13日間」(原題)を、ナレーションもテロップも一切排してほぼ映像の力だけによって伝えようとする試みが、本作では実践されている。
小型の手持ちカメラを携えた撮影者がスキーヤーと並走し、フィギュアスケーターの眼になったカメラが氷上を高速回転する迫力のスペクタクル映像に加え、競技開催地の喧騒やそこに降りてくる一瞬の沈黙をとらえた記録映像が、当時の空気をダイレクトに観る者に伝えてくれるだろう。
映像を時に抒情的に盛り立て、時に批評的に補足するのは、ルルーシュの盟友フランシス・レイ(作曲)とピエール・バルー(作詞)による、あまりにも有名な主題曲をはじめとする音楽の数々。
ジャン=クロード・キリー(アルペンスキー)やペギー・フレミング(フィギュアスケート)ら、当時のスター選手の雄姿と素顔が垣間見える点でも、ウィンタースポーツ・ファンには見逃せない。

特典:解説リーフレット(44項/執筆:遠山純生、梅園房良)

 オフィシャルな記録映画として制作されたものではない。
種目別順位や記録は一部がTVモニター画面に映りこむだけ、競技外の映像も沢山ある。
ナレーション、スーパーインポーズなど説明的な要素は一切存在せず、ナマ音と音楽だけ。
それだけに音楽の果たす役割は重いのだが、そこはC・ルルーシュ、F・レイの名コンビ、「男と女」「パリのめぐり逢い」に続くまさに脂ののった絶頂期であり、メインテーマ曲は公開当時大ヒットし日本語版もリリースされた。
ここで多くを語るのは野暮というものだ。

 ちなみにニコール・クロワジーユ、ピエール・バルー歌唱による「キリーのテーマ」「ペギーのテーマ」には、日本版のための訳詩が例外的にインポーズされていて、ここは字幕がうれしい。
 滑降で優勝したキリー(仏)には「君もすぐに他の選手に抜かれてしまうんだ」と醒めた言葉を贈り、フィギュアで優勝したペギー(米)の可憐な姿を賛える一方で米の経済至上主義に皮肉を浴びせ、当時のフランス人の対米感情をのぞかせる。
どちらも美しい旋律に不似合いな詞、このアンバランスも楽しめる。
 
 分散会場のため、撮影は8人のカメラマンによって行われ、ルルーシュは映画の中で「制作」とクレジットされているが、公開当時のポスターには、ルルーシュは「監督」、「共同監督」にフランソワ・ライシェンバック、「撮影」にウィリー・ボークナーほか、との記載がある。
ディスクケースの記載はさらに微妙に異なり、彼らが目まぐるしく役割を変えながら総力で映画を創り上げていった様子がうかがわれる。
 圧巻は「滑降」と「回転」競技、滑走する選手を追って手持ちカメラで撮影された迫真映像、時折雪面に映り込む撮影者の影やエッジ音がリアルだ。
 
 添付のミニ・ブックでは、この映画の制作経緯や過程などとともに、本大会がオリンピック・ビジネスモデルの試金石とされたことや、ブランデージ国際オリンピック会長のアマチュアリズム固執の様子など当時の状況について解説されている。
リアルタイム世代には懐かしく、若い観客には理解が一層深まることだろう。

 シャルル・ド・ゴールの開会宣言も厳かな中でどこかゆったり、まったり、今から見ればフランスの片田舎で開催されたのどかな大会に感じられるが当時としては華々しくショウアップされた画期的なものだったようだ。
観客、選手、映画制作スタッフ、、、みんなでこのオリンピックを楽しんだ様子がダイレクトに、かつほのぼのと伝わってくる、作家主義に貫かれた秀麗な映像美である。

スピード感を感じさせる映像ですが、昔の冬期オリンピック(第10回)なので運動会的要素が強い感じがしました

スタジアムの客席が鉄パイプでできていたりして、あんなに高くつんでよく倒壊しないなと思ってしまいます。

聖火ランナーが鉄パイプでできた階段を登っていくあたりは思わず危なさを感じさせます。

次の札幌大会ではお金がたくさんかかっていて、当時の日本とフランスの国力の差を見せつけてくれます。

しかし、フランス大会はフランス大会なりに魅力満載といった感じでとても素晴らしいです。

特に驚くのは音楽だけでナレーションもなくここまでの完成度の作品をつくっている点です。

マニュアックな楽しみ方としては、フィギャスケートの小塚崇彦選手のお父上も御出演されていましてどのかたがそうか探してみるのも一興です。

また、札幌の星、笠谷選手もでているので、ぜひ探してみてください。

映像的には、写真でいえばスナップショット的手法で楽しませてくれます。

場面、場面が絵に絵になっていて、所々「木村伊兵衛のパリ」という写真集をおもい出させてくれます。

また、「男と女」とともにフランシスレイとピエールバルーが絶好調でしたから音楽的にも充分楽しめると思います。

出来たら「男と女」も鑑賞されることをお奨めします。

紀伊國屋さん、素晴らしい作品の復刻をありがとう。

とても感謝しています。

蛇足ですが、「木村伊兵衛兵のパリ」という写真集もおすすめです。

ちょっと、値段は張りますが・・・・・。

1968年に開催されたグルノーブル冬期オリンピックの記録映画。

まだ、オリンピックにアマチュアの色が濃かった時代の貴重な映像です。
今では信じられませんが、グルノーブルの市民が参加してオリンピックを盛り上げ、つくりあげているのを感じられます。

この映画の大きな主役でありポイントになるのは二つ。
一つはフランスのアルペンスキーヤー、ジャン・クロード・キリーが男子で二人目のオリンピック三冠王に輝いたこと。
そして、もう一つはアメリカのフィギアスケーター、ペギー・フレミングが金メダルを取ったこと。

このオリンピックがおこなわれた頃まで、スキー競技は人の力が成績を決める一番の要素だったのですが、それを証明した最後のオリンピックです。圧巻は競技者の後を同じスピードで滑るカメラマンが撮影をしていること。こんな撮影方法は、今では絶対無理でしょう。どんなに撮影道具の技術が発達しても未だにこの映像を超えるアングルは存在しません。

ジャン・クロード・キリー、ペギー・フレミングはそれぞれをテーマにした曲が入っています。日本語のスーパーが入っているので歌詞の意味はわかるようになっていますが、意味深で映像をより引き立たせています。それにしても、この時のペギー・フレミングは美しい。

「白い恋人たち」はビデオ、DVD、そして今回のBlu-rayと、大きな話題にならずとも継続して発売されています。それは、この記録映画が心に残る映像だからではないでしょうか。
今回Blu-rayになってHD(1920×1080P)の解像度になりました。ディスクのメディアはBlu-rayが最後になるかもしれませんが、それだけに今回のものはお勧めかもしれません。

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