ジキル&ハイド [DVD]

ジキル&ハイド [DVD]
   おなじみジキル博士とハイド氏の恐怖譚を住み込みのメイドの視線で描いたヴァレリー・マーティンの『メアリー・ライリー』を原作に、『危険な関係』などの名匠スティーヴン・フリアーズ監督が手がけた異色サスペンス・ホラー映画。
   メアリー(ジュリア・ロバーツ)はジキル博士(ジョン・マルコヴィッチ)の屋敷に奉公するうちに、次第に思いやりのある博士に心を開いていくようになる。しかしある日博士が助手に雇ったという粗野で下品なハイド(J・マルコヴィッチ)にも、彼女はなぜか魅せられていくのだが…。
   後半で娼婦(グレン・クローズ)がドラマに関わっていくあたりからサスペンス色が強くなっていくが、主眼となるのはやはりジキルとハイドの両方に惹かれるメアリーの心理的葛藤であり、従来の明るい個性を抑えたJ・ロバーツの好演と、二役に挑戦した個性派名優J・マルコヴィッチの熱演が光る。(的田也寸志)

色んなジキルとハイドを観てきたが、新しいストーリーという感じ。メイド(ジュリア・ロバーツ)が主役級なのも新鮮だったし、ジキルとハイドが特殊メイクなし、というのも新鮮だった。今までのジキルとハイドは外見でどっちがジキルでどっちがハイドかというのを明確に分けていたが、今回はマルコヴィッチの演技力と観る側の少しの努力で(私はあまり努力しなかったけど)マルコヴィッチが見事に演じ分けている。今までの映画と一番に違う点はジキルの内面に迫ったところだろうと思う。昔風に撮っているけどやはり今は21世紀なので古臭くない昔風という感じ。一番驚いたのはハイドがジキルに戻る瞬間でうぉ?!これは今じゃないと撮れなかっただろうその変身振りが、なるほど~。そんなところから・・面白かったデス。

「ジキル氏とハイド氏」の演じ分けがネックとなるという意味では同じですが、いわゆる「ジキル氏とハイド氏のストーリー」ではないところが新鮮でした。ジュリアロバーツのどこまでも暗い演技も見ものでした。ジョンマルコビッチの「両氏」の内面の演じ分けはさすがという印象でしたが、この作品に限らず、彼が長髪で出てくると大体「ワル」なのがちょっと残念です。しかし観る側にとって解りやすいようにとの配慮だったのかも。

社会に対する責任と生の対する憧れといった人間の心理的二面性を描いた古典です。生の対する憧れが見直され、テイク・イッツ・イージーの姿勢が受容されるようになった現代でも、心理的二面性は存在していて、考察していかなければならない大切なテーマだと思います。ジョンマルコビッチのすばらしい演技が、人の心の二面性は普遍であると警告を鳴らしているようです。ジュリア・ロバーツが演じる、父親から受けた虐待から体にも心にも傷を残し、殺されそうになっても相手に共感を示し相手の為に涙を流すことのできる優しいメイドに感動しました。

ジキルとハイドのあらすじはなんとなく知ってるけど、
本を読むのも億劫だし、映像なら見てもいいかな――... 続きを読む

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