道【淀川長治解説映像付き】 [DVD]
巨匠フェリーニがもっとも愛着を抱いた世界映画史上の傑作
哀切な「ジェルソミーナ」の調べ
1954年ヴェネチア国際映画祭サン・マルコ銀獅子賞
第29回(1956年)アカデミー賞外国語映画賞
第31回(1957年)キネマ旬報外国映画ベストテン第1位
粗野で乱暴な大道芸人ザンパノは、頭の弱い女ジェルソミーナをはした金で買い取り、女房代わりにして村から町をめぐり歩く。女が心を寄せた綱渡りの男は「お前だって役に立つ」と呼び込みラッパの吹き方を教えてやる。胸をかきむしる名テーマ曲「ジェルソミーナ」の調べ。芸人はその男を殴り殺し、女を海岸の町に置き去りにした。数年後、芸人はあの曲を耳にして人間愛に目覚め、夜の海に号泣する。純粋な女と野獣のような男の物語は底知れぬ感動を呼び、世界を虜にした。
日野康一
魂をゆさぶられること間違いありません。
いってみれば、永遠に読み継がれる古典文学の
ようなものです。映画の素晴らしさが結晶した
作品のひとつであることを確信いたしております。
オート三輪の幌から出てきたジェルソミーナが「ここがいい」といったのは、ザンパノと別れるにはという意味だ。罪を償おうとしないザンパノは、気が変になったジェルソミーナの前ではもうがなりたてる性は失せていた。雪が積もる廃村ではジェルソミーナは神々しかった。料理をするザンパノが「何か足りない」というと、ジェルソミーナが「私がやる」といった。この後すぐ自分を見捨てるザンパノに食事を施すキリストの様であった。具合の悪いジェルソミーナに「家に帰るか?」とザンパノが言った。「私がいなくなればあなたは一人よ」とジェルソミーナはまだザンパノが理解していないことを告げる。廃屋の壁に沿い眠るジェルソミーナをザンパノはついに捨てた。いや、ジェルソミーナはザンパノに捨てさせた。ザンパノはキリストを裏切るユダというところである。ザンパノは少々のお金と毛布とラッパを残して彼女を置き去りにした。
しかし、心にジェルソミーナは生きていた。4−5年後にサーカスで働くザンパノは、覚えのある歌を耳にしてジェルソミーナの末路を知った。山村で捨てられたジェルソミーナは、なぜか海岸をさまよっているところを拾われた。高熱でその後病気がちで食事もとらなかった。天気のいい日はラッパを吹いていた。ある朝冷たくなっていたという。ジェルソミーナの死を知ったザンパノは、その夜酒場で荒れ狂った。「おれにはだれもいらない、一人がいいのだ、友達など要らない」とがなりたてたが、そんなはずは無かった。失ってはじめて自分がジェルソミーナを愛していたことに気づき、捨てたジェルソミーナが大きな支えであったことを悟り、自分が天蓋孤独になったことを知り、天を仰いで波寄せる砂浜に泣いた。ザンパノにとってジェルソミーナは唯一の家族、いや、ザンパノに罪を悟らしめるために使わされた神様だった。
ジェルソミーナ役の、ジュリエッタマシーナのキュートさに心を震わされる。喜怒哀楽のひとつひとつが素晴しく、悲しんでいると心が締め付けられ、楽しんでいるのを見るとつい微笑み返したくなる。劇中の出会った人々が彼女を愛すように愛してしまう自分がいる。ジュリエッタマシーナは、1994年に癌で亡くなられているので、もし生きていれば90歳のお婆ちゃん。映画を観ながら、この子がお婆ちゃんになったらどんな風になるんだろうとか、分かっていながらもついつい考えてしまう。ずっと見つめていたい、素敵な女性像があります。アンソニークインはアラビアのロレンスとか、崇高で厳格なイメージでしたが、ここでは、単細胞で、力でものをいわせる無骨な荒くれ者だが、意外に面倒見が良くて心優しい。人の純粋さ、愚かさ、情の儚さ、そして、取り返しのつかない後悔の念・・・。ニーノロータの曲が心を揺さぶる。名作です。淀川さんの解説で、日曜洋画劇場を思い出しながら鑑賞して下さい。
最近書店から消えてしまった手軽な値段のDVDの一つですが
やっと見つけましたので購入してしまいました。
ジェルソミーナの表情や演技は最高にいいです。ザンパノのラストの演技も最高ですが、彼の暴虐ぶりには怒りすら覚えた。人は必ず誰かの役に立っているという自我に目覚めたジ... 続きを読む
フェデレリコ・フェリーニの傑作。奥さんのジュリエッタ・マシナのはまり役。... 続きを読む
フェリーニの中で一番好きな作品が安価だったので購入しました。... 続きを読む
前々から欲しかった映画で、今までに観た覚えはあるんだけれど、どうしても自分で持っていたいと思って購入したものですが、期待に反せず素晴らしいものでした。... 続きを読む
やはり自分にとって一番の映画です。
切なく哀しい…音楽、演技、カメラワーク... 続きを読む
自己犠牲によって、一人の悪人の心を変えるというのは、キリストそのものである。さすがキリスト教の根付いたイタリアの映画である。
☆1993年、その生涯を閉じるまで、『甘い生活』、『女の都』、『カサノバ』、『カビリアの夜』、『そして船は行く』など、数々の名作を生んできたイタリアの巨匠フェデリ... 続きを読む
作品はとてもシンプルです。ムダなセリフがありません。... 続きを読む
いいですね。
『8 1/2』も有名ですけど、メタ映画的な感じ(たけしの「監督ばんざい!」的な)らしいので、... 続きを読む
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