バス174 スペシャル・エディション [DVD]
『シティ・オブ・ゴッド』をしのぐ真実の衝撃!
ピストルを手にバスに立てこもった男と人質たちの運命とは!?驚愕のクライム・ドキュメンタリー!!
◆銃声!罵声!悲鳴!この<最悪>な現実を直視せよ!!2000年リオデジャネイロで実際に起きたバスジャック事件の全容を追った、驚愕のクライム・ドキュメンタリー!
24時間におよぶ膨大なニュース映像と、人質たちを含む数多くの証言から織り上げられた映像は、息をのむような臨場感とともに見るものに迫る!!
◆『華氏911』『スーパーサイズ・ミー』など、新世代ドキュメンタリー・ムービーが大ヒット中!!2003年NEWS WEEKドキュメンタリー・ベスト5に選出!!
◆『モーターサイクル・ダイアリーズ』のウォルター・サレス監督が全面協力!新たな天才監督の誕生!!
★2002年 リオデジャネイロ国際映画祭国際審査員賞最優秀ブラジル映画 / 観客選出最優秀ドキュメンタリー賞
★2002年 サンパウロ国際映画祭国際審査員賞優秀ドキュメンタリー賞 / ドキュメンタリー映画新人監督賞
★2003年ロッテルダム国際映画祭国際アムネスティDOEN賞
【ストーリー】
2000年6月12日リオデジャネイロ。青年が乗客11人を人質に取り、ピストルを手にしてバスに立てこもった!特殊部隊と多くのメディアが現場に急行。ブラジル中の人々がテレビの生中継を見守った。スラム街で育った犯人のサンドロは、かつて起きた警官たちによるストレート・チルドレン虐殺事件の生き残りだった。5時間にもおよぶこう着状態の後、サンドロは人質女性を連れてバスを降りるが・・・。事件はなぜ起こり、なぜ、あのような結末を迎えなければならなかったのか!?
【スタッフ】
監督:ジョゼ・パジーリャ
製作協力:ウォルター・サレス
共同監督・編集:フィリッピ・ラセルダ
製作:ジョゼ・パジーリャ、マルコス・プラード
共同製作:ホドリゴ・ピメンチウ
【特典】
●メイキング・オブ・『バス174』
●インタビュー集
冒頭、鳥瞰映像がリオ・デ・ジャネイロの街を写すだけで、恐ろしい予感に胸が苦しくなる。海岸線から豪奢な家々を越え、ゴミ捨て場と見紛うファべーラ(スラム街)を挟むと、高級ホテルそびえる国際的ビーチ・リゾートまで数秒。世界広しと言えど、ここまで極端に富と貧が隣り合わせになった場所もそうないだろう。ブラジルでは中継映像が延々テレビ放映されたこのバス・ジャック事件、監督はフィットネス・クラブで足止めされ映像を眺めていたそうだ。当時犯人に関する情報はほとんど報道されず、その後判明したのもストリート・チルドレンだった事実のみ。中継映像を掘り起こし、被害者、警察、SWATの者、昔の仲間、福祉関係者、プロの犯罪者にまでインタビューを重ね、あちこち訪ねて犯人サンドロの人生を洗い出したのがこのドキュメンタリー映画なのだ。
ある時点で、彼が無事にバスを降りることはないと確信せざるをえないはずだ。刑務所の酷い環境や路上での生活には未来はないし、そもそもこの犯行自体声なき者の無言の抗議、社会に黙殺され続けた目に見えない者たちの精一杯の抵抗、娯楽として事件を消費するメディアを逆に利用した主張ではないか。そう思うと、被害者の少女の「本気で私たちを殺そうとは思ってなかった」「彼こそ被害者だ」という言葉が重く響く。事件が悲劇で終わることも容易に見えるのだ。ただ、どれほど想像力を働かせてもこのエンディングは描けないだろう。それほどの衝撃が甘い予測を踏みつぶす。誰かが映画を撮ったのだから、彼の叫びは我々に届いただろうか。確かにその行為は許せないだろう。ただ、他の形で声を上げられない者の存在をどう考えるのかという問いが残るのだ。我々も彼らを無視し、ひとつの娯楽として事件を消費するのだろうか(どう言い訳をしようが、この映画を見る理由に生の「悲劇」を見たいという好奇心があることは否定できないのだから)。
ストリート・チルドレンとして育った青年サンドロ。彼が引き起こしたバスジャック事件の顛末を捉えたテレビ映像と関係者の証言を交錯させながら、ブラジルの子供たちが置かれている暴力と貧困の悲惨な状況が克明に描き出された記録映画。「ストリート・チルドレン」と呼ばれる子供たちの存在を無視しようとするブラジル社会への告発とも言える内容だ。
監督のジョゼ・パジーリャが自分の足で取材して回った背景調査の内容や、関係者の声によって、バスジャック映像の後ろに隠れた真実、何よりマスコミが何も語らなかったサンドロを中心に据えた「事実」が暴かれている。Special featureの「メイキング」と「未使用インタビュー」は、このDVDにとっては本編と同等程度にまで重要な「記録作品」といえる。顔にぼかしが入っていたり、覆面、眼出し帽姿の人物も登場。誤魔化さない真の映像、真の言葉を見聞きすることが出来た。「人質」「18歳以下の子供たち」「警察官」「プロの強盗」「社会学者」「サンドロの叔母」「ソーシャルワーカー」。通常では考えられない登場人物にも語らせた意義は大きい。
ソーシャルワーカーの最後の言葉「サンドロはマスコミに利用されただけ」は、この作品自体にも向けられた怒りそのものでもあろう。このDVDを観た私自身にも向けられた怒りとしても受け止めた。大きな後ろめたさが心に残った。
2000年6月、リオデジャネイロで174号系統の市内バスが青年によって乗っ取られる。人質に銃を向け、警察当局に要求をつきつける彼の名はサンドロ。四方がガラス張りの密室の中で展開される彼の凶行はテレビ局によってすべて中継され、数百万人が目にすることになる。サンドロが人質の一人とともについにバスを降りたとき、事件は思わぬ展開をみせる…。
ブラジル最大の放送局グローボが撮影した事件の映像を縦糸に、そしてサンドロの悲しい生い立ちや彼を含めた多くのストリート・チルドレンの惨状を横糸にして紡ぎ上げた、骨太のドキュメンタリーです。
サンドロの行いは決して緻密な計算に基づいたものではなく、破れかぶれで行き当たりばったりです。ですから警察には彼を射殺して事件を一気に解決するチャンスはいくらもありました。しかし警察は生中継中のカメラが狙撃場面を捉えることを恐れ、結果的に無為無策なまま事件を長期化させてしまいます。
この事件が日本からは遠い南米というなじみのない場所で行われただけに、私は当時これを報道で目にした記憶はありませんでした。結末を知らずにこの2時間に渡るドキュメンタリーを見続けるのは、この上ないほど激しい緊張を伴う体験でした。
大変優れたドキュメンタリーですが唯一の難点は、この事件に関わった人質や警察当局者の膨大な証言をつなぎ合わせて作った作品であるために、ポルトガル語が一言も分からない私は日本語字幕を長時間必死で追いかけ続けなければなりませんでした。つまり画面下の字幕に視線を固定せざるをえず、せっかくの記録映像の細部にまで目をやるいとまがなかなかありませんでした。こうした点を補うためにも、DVDには日本語吹き替え音声を設けるべきだったのではないでしょうか。
*類似のブラジル作品として以下のものをあげておきます。
『カランジル』
『シティ・オブ・ゴッド』
自分は日本という国で生まれてどんなに恵まれた環境にいるのか、これが当たり前なことなのでそういう意識を忘れてしまうがこのドキュメンタリーを見てやはり自分は毎日贅沢に... 続きを読む
不景気をきわめるブラジルでは失業率が高い。
失業者が路上で生活したり犯罪を起こす必然性は高い。... 続きを読む
2000年に実際に起こったバスジャック事件の記録映像と事件の背景にあるブラジル社会の貧困とストリートチルドレンの問題を数々の証言を絡めて描き上げた傑作ドキュメンタ... 続きを読む
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