リボーン~命のオーディション~ [DVD]
モーニング娘。のメンバーである“新垣里沙”“田中れいな”主演によるミュージカルのDVD化作品!ほんの少しだけ、生きることが楽しくなるミュージカル!2011年10月8日(土)~17日(月)全労災ホール スペース・ゼロで行われた、ファミリーミュージカル「リボーン~命のオーディション~」から、10月10日(月・祝)公演の模様を収録。<br>【ストーリー】<br>この世”と“あの世”のあいだの世界<br>用意された10個の“新たな命”集められた10人の“歴史上のスーパースター”<br>しかし11番目に現れたのは“名も無き凡人”だった 偉人たちによる“生まれ変わるためのオーディション”<br>【出演】<br>新垣里沙・田中れいな・譜久村聖・生田衣梨奈・鞘師里保・鈴木香音・工藤遥(モーニング娘。)/ 三好絵梨香 仙石みなみ 森咲樹 宮本佳林・高木紗友希(ハロプロエッグ)/ 兵藤ゆき 廣野有紀<br>【収録時間:約131分】
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『リボーン〜命のオーディション〜』はファミリーミュージカルと銘打たれての公演でした。このうたい文句で本作はずいぶん損をしたのではないだろうか。確かにお伽噺ファンタジーテイストではあるのだが、テーマはとてもヘビーだからです。
"二千年に一度巡ってくるチャンス"とか”カオスゾーン”などというのは創作脚色に過ぎないが、この物語のモチーフとなっているのは、いわゆるバルド界(魂がひとつの生から次の生へ転じる中間生)が舞台になっています。
一説に拠れば、我々の魂はそこで次の人生の脚本を用意する-と言われています(これはアメリカで進んでいる退行催眠の研究から発見された-参考文献『輪廻転生』)
リボーンの物語も明言はしてないものの、このバルドとおぼしき天界での"命を巡るオーディション"という設定になっている。スピリチュアリズムに関心がある私にとっては、この観点からもとても興味深く大変おもしろい物語として観劇しました。この物語を、哲学的、スピリチュアリズム的観点をふまえて観劇するならば、けっして荒唐無稽なお伽話などではないということが見えてくる。ファミリーミュージカルとしてお伽噺として楽しむのも良し、深く味わうのも良し。ファミリーのうたい文句は、子供から大人までそれぞれのレベルで楽しめる-という意味に解釈する必要があるだろう。
舞台の命の門には赤い大きなリボンが掛けられている事からわかるように、このタイトルはリボーン(riborn)"生まれ変わり・再生"とリボン(ribbon)のダブルミーニングが掛けられている。実際にはトリプルミーニングになっているのだが、それはネタばらしに繋がるのでここに明かすことは控えておきます。
筆者の勝手な解釈に過ぎないがリボンの象徴とは - 宿命と運命の結び目・この世とあの世の結び目・人と人との絆(きずな)と縁(えにし)・アウェアネス・リボンが象徴する連帯.支援.友愛 - といったように様々な意味がくみ取れる。
命の争奪戦というサスペンスと、ベベの出生の謎が秘めたミステリーも物語の牽引力として充分であるし、ネタばらしの無粋になるからここに結末を書くことは出来ないが、物語の着地もソフトランディングで見事にキメている。歴史上の偉人や英雄の魂がまた歴史に名を残すことになる人物に生まれ変わっていくという設定は、確かに面白い。予定調和的オチであるかもしれないが、一見それは荒唐無稽に見えても、実際には"類は友を呼ぶ"の格言通りあながち嘘とは言い切れないところがある。
『命は自ら主を決める』この設定は、スピリチュアル的に見ても"転生の秘密"をきちんと理解してふまえたものだ。脚本家はスピリチュアリズム関連の文献をけっこう読み込んだのではなかろうか。劇中で野口英世への転生を選んだ魂の様に、命は、魂の向上のために必要とあらば、敢えてハンデを負った境遇を選びさえするというのだから。そうした確かなリアリズムに裏打ちされているだけに、この物語には人の心を打つだけの力がある。
ちなみに、好演した"仙石みなみ"に罪は無いが、織田信長の名古屋弁には名古屋出身の私はついつい「おいおい」と突っ込まされた。あの名古屋弁は典型的な下町言葉なのであり、かの三英傑をはじめ加藤清正ら尾張の武家言葉は、もっと上品な武家言葉をしゃべっていたのであり、あんな滑稽な言葉遣いはしない。これは同郷の兵藤ゆき.がキャストにおり、彼女が方言トレーナーとして一枚噛んで面白おかしくカリカチュアライズされたのだろう。
ミュージカル.パートとくれば、モー娘。の(いやアイドル界の)ツー・トップたる新垣里沙と田中れいな.のダブル主役が面目躍如の独壇場は頼もしく、安心して見ていられる。テーマ曲も素晴らしい。要所要所での"くすぐり"も効いて観客の笑いも誘い実に楽しい舞台だった。クライマックスの感動もそうくるだろうと結末は読めても、やはり胸を熱くさせるカタルシスがある。出生の謎を巡る主役二人の熱演が素晴らしかったからだ。
新垣の演技力はこんなところにも注目して欲しい。演ずるジャンヌ・ダルクは、非業の死を遂げた魂だった。その魂の在り方を舞台の上で表現する事はとても難しいことだが、彼女は悲壮感や絶望.人間不信の苛立ちによって焦がされた様な声で、見事に演じ上げた。さすがモー娘。で鍛え上げられた彼女の舞台発声は、よく通る。
こういうヒロインは、大袈裟に演じればクサくなってしまうものだが、彼女の演技はしっかり抑制が効いていて安定している。
一方、ダブル主役のベベ役は当初.光井愛佳が予定されていたのだそうだが、あいにくの故障で降板となってしまった。急遽リリーフ登板した代役.田中れいな.がイノセンティックな妙味を発揮して熱演、図らずも当たり役を得た。モー娘。では先輩後輩の間柄であり共にツートップを張るライバル同士であるがゆえ、この二人の起用が功を奏し緊張感に張り詰めた見事な駆け引き.綱引きを演じた。光井には申し訳ないが、まさに怪我の功名というものだった。
それにしても新垣里沙のジャンヌ・ダルクは、何とりりしいのだろう。彼女は歴史上の人物を演じきった。というよりも舞台上の限られた時間に彼女の一生涯を見事に生き抜いてみせた。彼女の存在感はスポットライトが不要なほどのオーラを輝き放ち、時として何か別人格が乗り移ったかのような迫真の演技で、観客の心を舞台に釘付けにしてみせた。
それはなにも不思議なことではなく、百年戦争でオルレアン解放軍の士気を鼓舞した凛々しいジャンヌ・ダルク役こそは、アイドル戦国時代を凜(りん)として"モーニング娘。"を率いてゆくリーダー・新垣里沙のために用意されたかのような、まさに"はまり役"であったからだ。
ジャンヌ・ダルクは、味方であったはずの民衆に裏切られ、英雄から一転.宗教裁判で断罪され、理不尽にも魔女の汚名を着せられ火刑に処せられるという壮絶な運命を背負った。
新垣里沙もまた、かつて不遇の新人時代があった。一部狂信的なファンに理不尽にも異端者として断罪され、ヒステリックな糾弾にさらされた壮絶な過去がある。
こうした背景を重ね合わせて本作をあらためて見直してみれば、ジャンヌ・ダルクの台詞はそのまま新垣里沙の心の叫びにすり替わることだろう。
『リボーン』の舞台の大団円では一応オチとして洒落た結末が用意されてはいるが、実はジャンヌ・ダルクが選択した究極の命とは、じつは"彼女を演じた新垣里沙.当人であった"というパラドキシカルなドンデン返しのもうひとつの結末が、このドラマには用意されている気がしてならないのだ。
DVDを観終え、ひとつだけ大きな不満が残った。「しまった!こんな素晴らしい舞台だったなら、生で観とくべきだったのに」- 私は一生の不覚をまたひとつ増やしてしまったらしい。
第7代目リーダーとしてグループを率いてきた新垣里沙は今年5月を持って"モーニング娘。"を卒業する。独立後は役者への転身をすでに表明しており、今後の活躍が大いに期待されている注目株です。
お豆ちゃん.ニイニイ.ガキさん.長丁場の舞台ごくろうさまでした。青春の第二のステージへの登場をみんなが待っています。
劇場では観ていないけれど、新垣里沙の演技と
田中れいなの劇中歌のデキが良かったと
聞いていたのでDVDを購入して鑑賞しました。
物語の内容は、未練を残したまま死んでしまった
偉人や有名人が再び生を得る(リボーン[re-born])ため
命のオーディションに参加するというもの。
で、ベベと名乗る無名の人物と10人の偉人たちで
10個の命を競うことになるワケです。
正直言ってバカげた設定だと思っていたけれど、
そんな先入観を思いっきり覆してしまうような内容
(多少のオチャラケやアドリブはあったけど)でしたね。
ちょっと話が丸く収まりすぎじゃない?って
感じる部分もあったけど、全体から見れば枝葉末節な
部分の話なので特に気にすることはないです。
ジャンヌ=ダルクを演じた新垣里沙には
他の出演者とは違う空気が漂っていました。
今度こそ自分の人生を生きたいと願う激しい情念、
火あぶりにされて殺された悔しさと人間不信の感情、、
人間同士の醜い争いに対する激しい憎悪、
最も守りたかったモノを守れなかった悔恨の思い、
これらをガンガンぶつけてくる姿には圧倒されます。
実際に劇場で観ていたらどうだったでしょうか、
もっと激しく心を揺り動かされたかもしれません。
そして終盤に見せる母性、満足そうな表情とセリフ…、
もう胸が詰まり言葉にならないです。
このようなすさまじい気迫や深い愛情が伝わってくる
新垣里沙の演技を間近で見ていた生田衣梨奈
(小野小町を演じた新垣里沙の後輩メンバー)が
彼女にベタ惚れしてしまった、というのも頷ける話です。
ジャンヌ=ダルクの人物設定に関しては史実に囚われず
脚色している(だから賛否両論あるらしい)けど、
それはフィクションということで大目に見ましょう。
三代目市川猿之助さんのスーパー歌舞伎の脚本を担当した
横内謙介さんだって、「新・三国志」に登場する
劉備は女性で、それを隠すために関羽は美髯を切った、
という設定で話を書いているのだから。
田中れいなの「なにもしらない」というバラード曲は
DVDでも十分伝わってくるレベルです。
ただ歌うだけでなく淋しそうな目を交え訴えかけるように
演じながら歌っているのが彼女らしいと思いました。
これも劇場で聴きたかったですね。
そしたらDVDでは気付かないものも発見できただろうに。
演技でも純粋無垢(意地悪な言い方をすれば無知で幼稚)な
ベベ役を好演。オーディション参加者に影響を与える
キーパーソンの役割を果たしていたし、
終盤のジャンヌとのやりとりも良かったです。
田中れいなの日頃の言動にはバカっぽさがあるけど、
単なるバカに新垣里沙の演技と対等に渡り合えるような
芝居はできないと思います。
他にも冷静で一歩引いたところから物語を眺めている感がある
シェイクスピアを演じた鞘師里保らも印象に残ってます。
鞘師里保以外の9期メンバー3人は初舞台ということもあって
未熟な面も目立ったけど、最初から上手い人なんていません。
彼女たちには今後経験を積んで成長してほしい、と思っています。
最後に残念な点を3点ほど。
まず9月30日の高橋愛卒業ライブが終わってから
本格的な稽古に入って10月8日初日という強行軍だったこと。
結果として舞台経験のない生田衣梨奈ら9期メンバーは
稽古不足のまま本番に臨むことになりました。
2点目はモーニング娘。として取り組んでいるモノなのに
公演期間が10日ぐらいしかなかったこと。
せめて1ヶ月ぐらい公演すれば実戦で揉まれる中で
大化けする9期メンバーやエッグの子たちもいただろうに。
それに日程が合わず観劇に行けなかった人も多いと思いますし、
もっと完成度の高いDVDも作れたはずです。
これら2点(事務所が無茶苦茶な日程を組んだことに起因する、
演者たちやスタッフにとっては何の落ち度もない
理不尽な理由だけど)がネックなので星はひとつ減点。
そして3点目は、どんな端役や声だけの出演でも構わないから
光井愛佳を出してあげたかった、ということですね。
さすがにこれだけは誰も責めれないし、
今さら言ってもどうにもならないことですけどね。
おそらく世間大半の方々が「いまどきモー娘。?w」「どうせアイドルのお遊戯でしょ」と思われるでしょうが、騙されたと思って先入観無しで見ていただきたい一作です。
確かに出演者の中には学芸会レベルの子がいないわけでは無い(なので☆一つ落としました)のですが、田中れいな、新垣理沙といった主要メンバーの演技には色々と考えさせられるものがあります。
それに何しろ脚本が良い!
ご都合主義的なところが散見され、史実ともかけはなれたトンデモ展開なところもあり、開始10分程度で粗々の展開が読めてしまうのですが、それでもひきつけられるストーリーと予想だにしなかった結末は必見の価値があると思います。
アイドルがお好きな方は勿論、むしろアイドルなんて…と思われてらっしゃる方や生きるということ、命の意味に悩まれてらっしゃる方に是非ご覧いただきたい作品だと思います。
内容は詳しいレビュアーにおまかせするとして新垣里沙の卒業コンサートで
田中れいなが一年近く新垣里沙と口を聞かない時期がありました... 続きを読む
まず観て感じた事はお客さんが真剣に見ている、
設定が複雑なので兵頭さんがストーリーを進めていく感じですね... 続きを読む
とにかくシナリオが悪い。
密室で展開するシナリオは過去にもいくつかあるが・・... 続きを読む
舞台を見に行ってなくDVDが初見ですので、実際の空気感などが分からずあれなのですが、、、... 続きを読む
発売されるのを待ちに待ってました。
このミュージカルは5回ほど会場でみましたが、... 続きを読む
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