伊丹十三DVDコレクション お葬式

伊丹十三DVDコレクション お葬式
   井上侘助(山崎努)とその妻・千鶴子(宮本信子)、ともに俳優のふたりがCMを撮影中に、千鶴子の父・雨宮真吉(奥村公延)が死んだとの知らせが入った。ふたりは、マネージャーの里見(財津一郎)らとともに伊豆の病院へ向かい、千鶴子の母・きく江(菅井きん)を喪主に、通夜と葬式を執り行うことになるが……。
   俳優・伊丹十三の記念すべき監督デビュー作。エッセイストとしても著名な彼は、妻・宮本信子の父の葬儀を体験し、死という悲しい出来事の中、繰り広げられる滑稽な出来事の数々に驚き、それを基にまさにエッセイのような映画を作り上げた。争議を経験したことのある者なら実によくわかるエピソードが満載だが、やがては人間讃歌をかなであげていく手腕がお見事。ラストの菅井きんの挨拶のシーンは感動ものだ。またそれぞれつぼをわきまえたキャスティングも絶品である。キネマ旬報ベスト1などその年の映画賞を独占。世界に誇る伊丹映画の輝かしい幕開けはここから始まった。(増當竜也)

この映画がつくられたころ、日本映画は低迷期にあった、と私は思います。そんなかで、登場したのが伊丹十三監督の第一作「お葬式」でしたが、葬式そのものにスポットをあて、普段、なにげなく、自然と行っている葬式なるものの不可解さ、可笑しさをそのディテールスを丁寧に描くことで、監督の狙い通り、喜劇ではないが、リアリティがあって、可笑しみのある新しい日本映画の世界を構築した記念碑的な作品ではないでしょうか。そして、見る側に、そういえば、なんであんなことをするのかなあ、と気づかせてくれます。亡くなった小津監督の遺言は簡潔なものだったようですが、そのなかに「戒名無用、葬式無用」とあったそうです。事実、小津の墓には「無」の一文字しか書かれていません。ともあれ、厳粛であるべき葬式の進行する中で、夫・侘助の浮気や儀式と現実の世界を往き来するなかで、泣いたと思ったら、すぐ笑う、その臨機応変さには笑ってしまいました。どなたも経験あることでしょう。監督のデビュー作にして最高傑作と思っています。

お葬式でのスピーチを練習している風景、葬儀屋さんとの打ち合わせ、数珠の購入、など、日本のお葬式の風景を醒めた視点から描いている。特に好きなシーンは、参加者が撮影したという設定の白黒のところです。式の準備が一通り終わって、しばらくぶりに再会した親戚の女性たちが楽しそうに屋根に登る。亡くなった老人の奥さんまで子供みたいにはしゃいでいる。確かに、葬式では久しぶりの親戚との再会が妙になつかしくもあり楽しくもあるものです。ただ、音としてはバッハの音楽だけが流れていて、なんとも物悲しい。こんなに楽しくて悲しい映像が他にあるだろうか。

 お葬式という、本来であればあってほしくないその事実に、笑いと涙を織り交ぜた傑作。映画だからと見ていて、観終わったあとに不幸にして葬式参列の場面に自分が遭遇すると、なぜか映画のワンシーンが全部、実生活によみがえってくる。

 本当に精神的におかしくなると何でもしますね。お葬式って、本当に肉親(友人)との別れですが、関係がより近いほど精神的に食らうダメージは大きいです。そうしたすべてをあの林の中のS○○シーンは語っていますね。あれで私はすべてを言い尽くしているとも思います。

 私がよく見るのは火葬場のシーンです。「骨、見た」と大騒ぎしているガキども(生)と、荼毘に付される(死)のコントラストが見事に出ています。

 けど、私もそうでしたが、何で肉親が死んだときに「記念写真」って言って写真撮るかな? あれがどうしても理解できないんですよね

昔、見た記憶とは別の感覚が浮かびますね。今、見直すと理解できる感じですか!満足です。

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お通夜、進行、火葬を終えた後の細かい(葬儀中の子供のしぐさ等も)... 続きを読む

伊丹十三監督の素晴らしい作品。
細部にこもった愛情が素晴らしい。

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面白い。ただひたすらに面白いですよ。... 続きを読む

 伊丹十三、51歳で監督デビュー作品。1984年のことだった。まことに斬新であった。... 続きを読む

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