ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ コレクターズ・エディション [DVD]

ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ コレクターズ・エディション [DVD]
誰もが通過する青春時代に誰よりも母の愛を求め、そして誰よりも愛を表現しようとした青年がいた。彼の名はジョン・レノン。
若き日の彼にはふたりの“母"がいた。生き方を教えてくれた母、そして音楽の喜びを教えてくれた母―。
これはふたりの“母"への愛と哀しみの中で10代を駆け抜けた一人の青年の物語である。

2010年はジョン・レノン生誕70周年のアニバーサリーイヤー。
“ビートルズ"という伝説的ロックバンドが誕生する前夜のリヴァプール、ジョンが衝撃を受けたエルヴィス・プレスリーなどのアメリカンロックや、ビートルズの前身バンド、クオリーメンなどの数々の貴重な名曲とともに、今まで語られることのなかった物語が、ついに誕生した。

主題歌は、本作のテーマでもある“母"への想いを綴った名曲「マザー」(『ジョン・レノンアンソロジー』収録)。

【ストーリー】
1950年代のリヴァプール。ジョン・レノンは伯母ミミに育てられている反抗期真っ最中の問題児。彼はある日、近所に実の母ジュリアが住んでいることを知る。ジョンに音楽の素晴らしさを教えてくれる自由奔放なジュリアに対し、厳格な伯母ミミはジョンに向上心を持った大人になることを望む。母と伯母、それぞれの愛し方―。彼はその愛の違いに心が引き裂かれるとともに、普通とは違う自分の境遇を受け入れることもできない。行き場のない孤独に心がはち切れそうになっていた中で迎えた17歳の誕生日、彼は母たちと自分を巡る哀しみの過去を知ることになる―。辛い気持ちを振り切るように音楽に没頭していくジョン。バンドの結成、そしてポール・マッカートニーとの出会いを通じて、孤独と母への切ない想いは音楽への原動力へと変わっていった。やがて、ジョン・レノンは未曾有の伝説に向かって走り出す―。

【キャスト】
アーロン・ジョンソン、アンヌ=マリー・ダフ、クリスティン・スコット・トーマス、デヴィッド・モリッシー、デヴィッド・スレルフォール、トーマス・ブローディ・サングスター

【スタッフ】
監督:サム・テイラー=ウッド、脚本:マット・グリーンハルシュ

【特典映像】
☆メイキング
☆リバプールについて
☆“クオリーメン"について
☆シーン解説
☆未公開シーン集
☆サム・テイラー=ウッド監督インタビュー
☆予告編集
☆キャスト・スタッフプロフィール(静止画)
※初回生産限定特典のアウターケース&特製ライナー付は終了致しました。予めご了承下さい。

ジョン・レノンの顔や形態をへたに真似した「伝記」だとつまらないと思ったけれど、普遍の青春映画として非常に出来がいい。おそらく、本当のジョンにはもっと「天才」の屈折や嫌味も強烈にあったんでしょうが、本作が描く「ジョン」は、どこにでもいそうな青年として描かれます。
レノンを演じるアーロン・ジョンソンは、もうひとつ締まりが感じられないのが難なのだけれど、髪をセットし、メガネをかけて、ギターを肩に背負い、街中を歩くショットはなかなか絵になっています。

本作は、普遍の青春映画でありますが、二人の母の愛に葛藤する少年を描いた人間ドラマでありつつ、悲劇的な過去に苛まれる姉妹のドラマであり、ロックンロールという夢に向かって仲間と共に突き進む友情のドラマでもあります。
特にユニークなのは、レノンへそれぞれ愛を注ぐふたりの母の物語が、姉妹の物語になっていくあたり。血が繋がっているがゆえの難しさが、女優の力もあって、迫力たっぷり。レノンをめぐる、奇妙な三角形がくっきり浮かび上がります。レノンが主人公の話であることをつい忘れそうになるくらい。

育ての母ミミは、ジョンを捨てた「自由奔放で保育能力にムラがある」妹のジュリアを許さない。ジョンは実母のジュリアに会いたいのだが、ミミはそれを禁じる。そこには、育ての親の愛と独占欲、他方では、自分が実母の権利を無視していることとの葛藤がある。だから、結局は会うことを許す。ミミの屈折を、クリスティン・スコット・トーマスが見事に演じています。
ジョンの実母を演じるアンヌ=マリー・ダフも上手い。ジョンを愛していないわけではないが、母親にはなれない女。天才的なノリの感覚があり、惚れっぽく、飽きやすい。

最後のシーンも泣かせます。バンドで成功し、ハンブルグに行くことになったジョンが、パスポートを取るために出生証明書が必要になる。ミミを訪ね、書類にサインをしてもらうとき、彼女は「どっちにサインするの?」と問う。書類には、「親」の欄と「保護者」の欄とがある。ジョンは答える、「両方にね」。実母のほうに傾斜して、ミミに距離を置きがちな描写が続いたあとなので、このシーンが効果を発揮します。実際、私はちょっとウルウルしてしまいました。

もちろん、青春映画としての部分も素晴らしい。初めて買ったギターをベッドに立てかけて誇らしげに眺めるジョンの姿、表情。そして、ギターを手にしたことにより急に態度がデカくなるジョン。初めてのステージを前にして超テンパってる様子や、ポール・マッカートニーとの出会いで「お前なかなかヤルらしーけど、どんなもんよ?」みたいな態度のジョン。でもポールの腕前を見せられて「コイツ俺より上手いじゃん」とビビる。(笑) 少年達の、ちょっと強がった友情の深めあいが最高でした。

若きジョン・レノンの“母親探し”を描いた映画です。タイトルのNowhere Boyは、もちろんビートルズの代表曲Nowhere Manを文字ったもの。しかし、個人的にはMotherというタイトルでもよかったのではないかと思うほど、母性愛がテーマとなっています。それだけに、エンドロールで流れるソロ時代のジョンの名曲Motherの歌詞が心に響きます。幼少時からの満たされない思いが、バンド活動への推進力となり、ビートルズを生んだのですね。

監督はイギリスを代表する女性アーティスト、サム・テイラー=ウッド(余談ながら、本作品でジョン役を演じた23歳年下のアーロン・ジョンソンと婚約し、一児をもうけています)。以前にもジョンとヨーコをモチーフにした写真作品を発表するなど、ジョンに対する憧憬を感じさせます。だからなのか、思い入れが深すぎてビートルズやジョンのファン以外にはやや説明不足に感じられる場面も散見されました。

素晴らしい映画です。是非ご覧ください。
ジョン・レノンがビートルズを結成するまでが描かれています。
大のビートルズ・ファンである私は、当然ジョンの生い立ちは知っていたのですが、この作品を見て、初めてリアルに感じることができました。
ポールやジョージと出会う歴史的シーンも再現されています。
ジョンは伯母に育てられました。ミミ伯母さんです。
しかし思春期を迎える頃、本当の母親と再会します。ジョンの音楽のスタートは、その母親から教わったバンジョーです。
伯母と母親との間で揺れるジョン。二人は姉妹なのですが、ジョンのことで会話もなくなっています。
最も多感な頃、あまりに大きな重圧がジョンに圧し掛かっています。
ジョンの曲が私達の魂を揺さぶるのは、彼の音楽に二人の母親への愛が込められているからに違いありません。
『ジョンの魂』を映画にしたような作品です。

おそらくここまで忠実に、若かりしジョンを描いた映画は無かったんじゃないかな。「バックビート」も良かったけれども…。

産みの母に捨てられた事実を知ったジョンはその鬱憤を紛らす為バンド活動に専念する。... 続きを読む

ジョン・レノン大好きの私には必見の映画でした。
面白く拝見しました。
大切にします。

ジョンの心が痛いのが、そして叫んでいるのが、伝わってくる映画です。

ビートルズファンじゃなくても、青春映画として十分に楽しめると思います。

実の母ジュリアと育ての母ミミ、それぞれ違う愛の形に揺れ動くジョンの心... 続きを読む

 この映画のタイトル《NOWHERE... 続きを読む

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