クレアモントホテル [DVD]

クレアモントホテル [DVD]
ロンドンの古い街角で孤独な老婦人と青年が出会う。
ふたりのむつまじい交流の日々──。
あわただしい時代から取り残されたようなホテル、クレアモント。人生の終着点が近づいた人たちが集うこのホテルに、パルフリー夫人がやってきた。寂しい住人たちはいずれやってくるという夫人の孫を心待ちにしているが、なかなかその気配がない。困った夫人は、路上で助けてくれた小説家志望の青年に孫のふりをしてもらうことに……。
英国の女性作家エリザベス・テイラーが晩年の1971年に発表した原作を、トニー賞女優ジョーン・プロウライト、『わたしの可愛い人―シェリ』(09)などに出演した若手実力派ルパート・フレンドを主演に迎えて、爽やかに映画化。年老いた女性と美しい青年の心温まる交流が、英国の美しい風景の中で、優しく描かれていく。

今年上半期見た映画で最も心に残った一本。漸くDVD化され多くの方と感動を共有できるのが嬉しい。

原作は英作家エリザベス・テイラーの残した同名小説。長年連れ立った夫を亡くしたサラことバルフリー婦人は、ロンド
ンにあるクレアモントホテルに長期滞在することを決める。そこで同じく滞在する老年の同士達、ホテルの近くに住む小
説家志望の青年ルードことルードウィック等との出会いを通し生まれる様々なエピソードを描く、というのが概要。

中心となるのはサラとルードの交流エピソードだが、この二人は勿論脇役が皆個性派揃い。ホテルの常連客はもとより
ホテルのウェイトレス・荷物持ちまで癖ありだが愛すべきキャラクター達を英若手〜ベテラン俳優陣が力演、観終わった
後端役の些細な台詞・演技まで記憶に残るのは凄い。

クレアモントホテルに集った常連客達は初めは変わり者揃いに感じるが、作品が進むにつれ皆一癖ありながらも各々の
やり方で人生の夕暮れ時を謳歌する様子が見えてくる。その姿はこれから老いを迎える私に希望を与えてくれた。
ドラマ「Sex and the City」を愛し、色恋沙汰に胸躍らせ、ピアノに合わせて歌い踊る。しかもその生き様に品の良さと誇り
を忘れないところが素敵。

一方で本作は死と孤独というシリアスな側面をも描く。ホテルで起こるある事件は、家族があれ友人があれ、死ぬ際は誰
でも一人という現実を見せつけられるが、それに凛とした態度で望むある人物の潔さが美しく、自分自身このような覚悟
で死を迎えられるか考えてしまう。

サラとルードのエピソード内では、深夜にルードの部屋に二人きり、ルードが静かにギターを爪弾き彼女が愛する夫に
因んだ想い出のナンバー「For All We Know」を歌うシーンが思い出すだけで涙腺が緩む素晴らしさ。同ナンバーが再
度流れ出すとあるシーンでは、観た人の心にまで特別な曲として記憶に刻まれるかもしれない。

恋・老い・孤独・死…人間が老いる際に避けられないテーマを、コミカルとシリアスな展開をうまく織り交ぜて描いた秀作。
是非登場人物達の生き様にくすりと笑い、涙してください。

老人を主人公にした映画は、頑固さや、体の動かないことや、病気などの悲惨さばかり強調しがちで、進んで見る気にならないのだが、本編はプロウライトの主演ということで、期待して見たら、大当たり。

まるで老人施設のようなロンドン中心部にあるクレアモント・ホテルを舞台に、一泊二食付きで数カ月から何年も滞在している老人たちの晩年を、訪問者もない退屈な人生を、とはいえ、滞在者通しのゴシップ、交流、死をさりげなく、悲惨さばかりではなく、誇り高く思い出に満ちた、意味のあった人生として描いていて、見終わった後の印象は、人生って悪くないかも、という前向きなもの。

原作は1970年代に出版されているらしいので、ホテルで電話は呼び出しなのが当然なのだが、携帯も登場するので、時代が良く分からない。現代なのに、老人たちが携帯を持っていない筈もないし、時代設定には多少混乱。

私の母も有料老人介護施設に居るのだけれど、老人たちの生態はそっくりで、今まで気にしていなかった母親の(恐らくは複雑な)気持ちが少々分かったような気がした。もっと、せっせと訪問することにしようかな。

クレアモントホテルに到着した、年を重ねたご婦人は貴賓高い雰囲気を漂わせていい感じです。
ホテル内部も暖色系でしっくり落ち着いてステキ!・・ただ、従業員、宿泊客が、どこか個性的でおしゃれすぎて違和感なのです。そんな、みなさんとバルフリー夫人はいかに仲良く過ごすのか、見ものですよ。
ある日、夫人は図書館から本を借りた帰り道、転んでしまいます。その様子を青年は目撃して、助けるのですが・・若くてハンサムで心が優しすぎるのです。現実、こんな親切心をもった青年は、めったにいませんよね。けど、わけを聞けば、貧しい売れない作家とのこと。お礼のため、ホテルに招待しますけど、ひょんなことで孫として紹介。みんなったら目がパッチリ、男前の孫に近ずくんですね。紆余曲折の花が咲きユーモアがあって楽しいです。青年と夫人の交流が広くなっていくのです。なので、PKデザインの2人の談笑写真が、とっておきのツーショットになるわけですね。最初、見た感じは、こんな年の離れた姿が、どんな話で盛り上がるんでしょ・・と、思いましたが、ストーリーがわかってくれば納得ですよね。ユーモアだけじゃなく、シリアスな場面が最後に訪れます。
悲しいけどほのぼのとした時間をありがとう・・

私も年をとったら、こんなおばあさんになってこんなイケメンにこころをときめかせたいものです。

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